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八十三回目

 体が固まって動かない。

 この状況何回目よ……ともはや転生回数を数えるのすら面倒になってきた私は思う。どうせまた生き物じゃないんだろ。でなきゃハシビロコウだ。

 まあ、ここは田んぼのド真ん中。吹き抜ける風が清々しい。私の体に嗅覚があったなら、青々とした匂いを感じることができたのかもしれない。

 状況から見て、私はカカシだ。烏避けのカカシは珍しくもない。今やカカシは日本のホビー文化の一つを確立しており、とある地域では毎年カカシのファッションショーのようなものがあるらしい。某世界的有名キャラクターをモチーフにしたカカシがあるとか。オッケーグーグル、「カカシとは」?

 まあ、一般的なカカシは十字に組まれた木に服や帽子を着せたりするのだという。烏は人のいるところには寄らない。ずる賢い生き物だ。まあ、厳しい自然を生き抜くためと言ってしまえばその通りなのだが。

 確か、自分の力じゃ割れない胡桃なんかを電車や自動車に轢かせたりするんだっけ? 自分の非力さを踏まえた上で、それができるものを見極めて利用する辺り、本能的に人間より賢い生き物なのではないかな、と思う。

 人間を模したカカシごときで寄りつかなくなる辺りの穴もあってちょうどいい感じの生き物だ。

 と、思っていたのだが。

 一羽の烏が私目掛けて突貫してきた。しかも目を嘴で貫く。

 太いとはいえ木造の私は呆気なくその役目を終えた。カカシである以上、抗うことはできない。

 いくつか潰してしまった稲よ、元気に育て。

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