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六十五回目
カサカサカサ。
目覚めた途端、嫌な音がした。剣も魔法もない世界で、不快感を最も誘うもの。その音には歴戦の猛者でも身構えざるを得ない。
黒光りするその体。見るだけで身もすくむ、生ゴミの狩人。そいつの名は人呼んでG。名前を言ってはいけないあの人のような扱いで、正式名称を呼ぶ者は少ない。
それが、目の前に大量にいる。しかもでかい。
SAN値チェック入ります。
いや待て、私の体も黒光り……まさか。
容赦のない人間の虫を見る目があった。食器用洗剤をぶちまけてくる。体が溶けるのは、Gだからだ。
痛いとか、そんなことはもう思わなかった。
明日はゴミにでも出されるのだろう。




