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五十七回目

 漂う腐臭、生々しい血の香り。

 どうしてこんなことに、と私は顔色を悪くした……わけではない。ここがどういう世界観かわかったから嘘だろ、となって顔色を悪くしている、というのが正解だ。

 私はこの屋敷に仕える下女、みこと。まあ、下女というより、世話役だろうか。この屋敷の主のご息女、まやさまの世話役をしている。

 で、この屋敷の怪奇に巻き込まれ、まやさまを見つけて脱出するのが目的の「館」というホラーゲームの主人公である。

 時代は結構昔っぽい。シンプルすぎるタイトルで、名作だが「検索出ない(T0T)」とプレイヤー泣かせなゲームだった。

 これは屋敷の怪異から逃げつつ、主であるまやを見つけ、出口へ向かう脱出ゲーム。ただ、これの難しいのはチェイスだ。敵から逃げるムーブ。強い敵ほどかなりの距離を追ってくる。チェイスが得意な人も泣いていた。実況者さんなんかは「しつこい!!」と叫ぶ人が多かった。

 で、私はというと。アクション苦手なので、チェイスもくそだった。それがチェイスメインのホラゲで主人公とか笑えん。

 しかもまやという主人を探さないと脱出パートには行けないときた。詰みでは?

 言っているうちに、敵が現れた。ぎゃー、逃げ……

 前からもきよった!! 左、来てる。右、行き止まり。屋敷構造覚えてない。

 死んだ……

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― 新着の感想 ―
[一言] 三十三回目でチェイスは得意だと言っている。
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