四十九回目
見慣れない部屋で目を覚ました。大学生くらいなのだろうか。散らかっているわけではないけれど、雑然とした部屋の中のシンプルなベッドの上で私は起床した。まともな起床はいつぶりだろう。
手帳を見つけ、こいつがアルバイトをしていることを知る。コンビニ店員。当たり障りないな。
久々の普通ライフが満喫できそうだが、よく考えると陰キャでコミュ障だった私に接客なんてできるのだろうか。これで中身は中学生なんだけど。
それに、男に転生したらしいし、今はパジャマだ。着替えろというのか。
あれだな、少年漫画でありそうなのの逆シチュだな。私はときめかない。
しかし普通のところに転生したな、と着替え、近くのコンビニへ。スマホの履歴漁ったりして、場所を特定した。
「おはようございます」
「おはよう高杉くん」
いかにもパートって感じだけど優しそうなおばさんが話しかけてくれた。同じ勤務帯が多いらしい三重さんだ。
高杉ねえ……これなら幕末転生系統が来るかと思ったけど、現代だし、周りの人物に沖田とか坂本とかいなかったからなあ。
本当に何の世界観でもないのだろうか。
制服に着替え、レジでお客さまの対応をする。必要なことは体が覚えているらしいのが助かるところだ。
まあ、こんな生活なら続けるのも悪くな……
ちゃき。
「金を出せ」
テンプレ強盗キターーーーーー!!
なんでやねん。なんで行く先々こんななの!?
と思っていたら、これはまだ序の口だったらしい。
「きゃあああ」
どかーん。
ギャグ漫画みたいなテンポで大型トラックが派手に店をぶち壊した。
強盗も仲良く心中。
ちゃんちゃん。




