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三十六回目

 ──こんなにひどい即死オチがあっていいものだろうか。

 私は我に返った瞬間には頭をかち割られ、死んでいた。これは走馬灯である。

 まず、この世界観は「初見殺しゲーム」というゲーマーに対する挑戦状みたいなタイトルのゲームである。名に違わず、何人もの腕利きゲーマーが初見殺しされた。

 簡単に言うとゾンビゲームで、ゾンビを倒すかゾンビから逃げるしか選択肢がない。武器は初期装備が斧と「初見殺し」を語る割には親切設計である。

 というのがまず制作チームからの罠である。ゾンビを倒していけばいい、とまず一人、ゾンビを倒すとゾンビが正気に戻ったように「なんで殺した? 全部あいつが悪いのに」となってゲームオーバーになる。

 まあ意味がわからないだろう。安心してくれ、私もだ。

 実はこれ、チュートリアルも何もなく始まり、攻略の手掛かりは初見プレイではソフトについてくるぺらっぺらの取説だけなのだ。

 きちんと取説には書かれている。「数多のゾンビの中から、本物のゾンビを見つけ、そいつを倒すゲーム」と。つまり、人間をゾンビにしているゾンビのネクロマンサー的なやつがいるのだ。それをやっつければ、ゲームクリア、操られていた他のゾンビも人間に戻り、解放される。

 ちなみにエスケープルートもあるのだが、無理ゲーと言われている。何せ物量がすごい。操られているやつであろうとそいつに捕まったら食われて死ぬ。一対多なので分が悪い。

 ……と、そんなゲームの操られていた人間ゾンビに転生して僅か五秒で死んだ私であった。

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