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「やみ」

作者: 彷徨える旅人

あなたの心に巣食う「やみ」


そんな「やみ」の本当の姿は、、、







締め切った

カーテンの隙間から

溢れる日差し

薄暗さに慣れた目には

余りにも眩しい光


だいたい、カーテンの造りが悪いんだ

どうしてあんなに

ひだひだしてんだ

あれじゃ、

どうやったって

光が漏れるに決まってるじゃないか


おらぁ、朝の光ってもんが

嫌れぇなんだ


毎日まいにちマイニチ

まるで目出度い事があるかのように

偉そうな顔で昇ってきやがる。


何様のつもりで

おれを上から見下ろしてんだ


それともなんだ、

おれさまに

あかぁるい気分を届けようってのか


そりぁ、どだい無理な事だね


だって

おりぁ、

闇からできてんだぜ


闇ってもんはだな、

何処までいっても尽きる事のない

何をもをも吸い取る


"病み"


の事を言うんだぜ


いくらおれを照らそうってもな、

おめぇさんの光なんざ

おらの闇が根こそぎ刈り取って

それこそ

闇を深めるチカラにしちまうさ


第いち、

おまえさんは偽善者だよ


夕方になると

こそこそ身支度はじめて

御暇しようってもんだから


もう、底が割れてんだよ


おれにゃあ、もうばればれなんだ


あんたにはもう騙されないよ


何度あんたに、

希望を与えられ、

その度に絶望を味わったことか


ほんとに

おまえさんは偽善者だよ


そのてん、

闇ってぇのは

おれを裏切ったためしがねぇな

闇はいつも変わることなく

おらん中にいるのさ

おらと寄り添ってくれてんだ、、、

、、、、、、、

、、、

、、、、、、、、、、、、、。





なぁあ、おめぇさんよ

あんたは闇が自分から輝けると思うかね

どうやったら光の核を持ち得るかね


、、、おらぁ、、、

、、、告白してもええかな、、、


おれぁ

実はよぅ、、、

もし自分が光になれなかったら

もし光となる素質がなかったら

ってぇ考えると

いつも、

居ても立っても居られなくなるんだよ


何度心に光を抱いても

その度に、

満たされない心の闇が

そのか弱い僅かな光の炎を

蝕んでゆくんだ


闇だって本当は光になりたいさ

闇だって本当は光になりたかったのさ


だから、

「心の闇」は「心の光」を

飲み込むんだ


だがよ、そうする事で

「光」は消えるが、

「闇」は決して癒えることはねぇんだ


「光」を全て取り込んでから

「闇」は思うんだ


また、

内に芽生えた幼い「光」を

殺ってしまった


何度もなんども繰り返される業


暗く暗く

何処までも暗い闇


決して自ら輝く事はできない闇




、、、なぁ、おめぇさん、、、

あんたのチカラでなんとかならんか


おらにはもう、

打つ手がないんや


おらにはもう、

光がないんや






時に自分の味方になる「やみ」


かと思えば


時には自分を殺そうとする「やみ」



「やみ」は常に心の中に。



貴方に巣食う「やみ」も

私のものとおんなじですか






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