にの五話 フウキとフウガのオチなし喜劇
タイトル通り今回にオチはありません
おおきに〜!・・・なんかちゃうな。さすがにこれは止めとこか。
つうわけで、こんにちはや、皆の衆。わいはフウキや。
今、わいはフウガとこの町を散歩中や。
ほんま最近資金集めばっかしとったからな。たまにはこうやって兄弟水入らずで過ごすのもええわ〜。
あぁ、言い忘れとったけどわいはフウガに助けられてからはフウガの義兄ってことになっとんや。やから、わいもカエデを名乗とるんやで。
「おい、フウキ。」
ん、どうしたんやろ?
「あれ、見てみろ。」
そう言いながらフウガは前方を指差す。わいもその方向を見てみると・・・
「止めてぇぇええ!!!羽は毟らないでぇぇええええ!!!」
「ははは、おもしれぇ!とってもとってもどんどん生えてくるぜ!!」
「本当に面白いな、反応が。」
「限界とかあるのかな?」
「痛いんです!!肉体的はともかく、精神的に痛いんですぅぅぅううう!!!!」
・・・えぇと、なんやあれ?言葉で説明すると天使がちびっ子達によってたかって羽抜かれてる。
ていうか、なんか一人だけ大人っぽいんやけど・・・
「なぁ、フウガ、わいらどうすりゃええんやろ?」
「そんなもんあいつを助けるに決まってんだろ。」
ほんま善人やな、フウガは。盗む対象の村だって悪人とかが多いとこしか狙わんかったし、絶対に生活に困らん程度にしか盗らんかったし、まぁそこがこいつのいいところなんやけどな。
「おい、お前らそいつ嫌がって・・・」
「うわっ!なにこいつ今時ロン毛かよ、キモッ!!」
「本人は格好いいと勘違いしてるようだし、言ってやんなよ。」
「髪洗うの大変じゃないのかな?」
・・・えぇと、純粋ゆえの暴力やな。
ていうか相変わらず大人っぽいな、あの子。
「・・・・・」
「フ、フウガ?」
フウガが俯いる!!?まぁでもこれは仕方ないな。わいでもちょっと・・・
「開け、東の門。東より出でて・・・」
「待てやぁぁああああ!!!!!」
ガキ相手に“竜王咆哮”すなぁああ!!
「離せ、フウキ!!あいつらにロン毛神の怒りを・・」
「落ち着けやぁあああ!!!お前そんなキャラやないやろおおお!!!」
「うわ、何あいつ。キャラたてようと必死だな、おい。」
「それっぽくすれば関西弁だといえると思ったら大間違いだよ。」
「何人なのかな?」
「・・・・フウキ。」
「オーケーブラザー。」
中略
はっ、ガキが調子こいてんじゃねぇよ。
※素に戻っております。
「いやぁ、助けてくださいましてありがとうございます。」
羽を毟られていた天使が何事も無かったかのようにわいらに礼を言ってくる。
「別にいいって困ったときはお互い様だ。」
「いえいえ、そんなこと言わずに是非お礼に・・」
えっ、ほんまか!?
「ほのかな期待とこの言葉による落胆と私へのいらつきを差し上げましょう。」
お前の言われた通りの感情の変化なんやけど!!!
「それでは皆さん、お疲れ様でした。」
「「はっ!?」」
天使がそう言うと、ガキらが痛がりながらも立ち上がってきた。
「付き合ってくれてありがとうございました。お礼のお菓子ですよ〜。」
「わ〜い、ありがとう天使さん!!」
「いえいえ、私は鳥人です。」
ええええええ!!!?これがさっきまでの一番ムカつくガキなん!!?考えられへんほど明るくて素直な笑顔なんやけど!!!?いや、まち、ていうことは・・・
「まったく、みんな菓子程度で知らない奴の言うこと聞くなよ。まっ、僕も付き合ってやったから人の事は言えないんだけどね。」
こいつは素やった!!
「殴られるって痛いんだね・・・」
また一つ学んで一つ成長するがいい。
そうしてガキらは去っていた。
「で、お前の目的はなんだ。」
フウガが天使にたずねる。
「そんなこと、決まってますよ。」
たずねられ、天使はそう言った後フッ、と笑い続きを言った。
「貴方達をからかっていただけです。」
立てられた親指がとてもムカつく。
「「“ウィン”」」
ちなみに“ウィン”は風属性の最下級魔法や。
「甘いわ!!!」
「「なっ!?」」
最下級で詠唱破棄だったから完全な不意打ちやと思っとたんやけど天使は完全に避けた。
「それではまたいつか!!」
そういうて天使は羽ばたいて消えていった。わいらはただ呆然とするだけやった。そしてわいは気づいてもうたんや。
「なぁ、フウガ。」
「なんだよ。」
「今回オチどないしよ。」
「・・・俺に聞くな。」
ウィル「オチないな・・」
アス「何でだ、作者。」
オチは思いつかなかった。でも載せた。後悔はしていない。
ウィル「あっそ・・・」
そして気づいたんだ。
アス「なんだ。」
お前らボケキャラとセットじゃないと全然面白くない。
「「言うなああああ!!!」」
おまえらをセットで乗せた。今はめっちゃ後悔している。
「「黙れ!!」」