第一章 その4
どうも持幸です。
前回から大分間が空いてしまいました。
息切れしちゃいました。
やっぱり勢いって大事ですね。
牡牛座 ―Tauras― その4
「やった…できた…」
手のひらの上には一丁のコンパウンドボウと数本の矢が乗っていた。
試しに矢をつがえ弦を弾いてみるとしっかりと撃つことができそうだった。
時計を見てみるとすでに12時を超えていて日付は28日から29日へと移り変わっていた。
「もうこんな時間か」
テレビでは深夜の報道番組がやっていて原子の構造がどうとか、脳への電気信号がどうとか言っているが難しくてよく分からない。
プツン
俺はテレビを消して寝ることにした。
翌朝、6:30に目が覚めた。
俺はベッドから身体を起こし朝の身支度を始めた。
まず、服を着替えて顔を洗う、顔を洗わないと目が覚めない。次にコップ1杯の水を飲み朝食の支度を始める。今日のメニューは目玉焼きとフランクフルトだ。
朝食を作り終え早速食べようとテーブルにつく。そしていつも通りスマホにつけている予定帳で今日の予定を確認する。
いや、嘘をついた。スマホでスケジュール管理してるのってかっこいいなと思ったから付けてもない予定帳を見てみただけだ。
ていうかこれデバイスじゃないか。
自分のスマホとまちがえて手に取ったデバイスの電源をつけた。するとそこには「ゲームの進展によりポイント 3獲得」と、通知が来ていた。
これは…進展ポイントってやつか…!?
てっきり他の参加者が失格になったときに貰えるものと思っていたが…
こういうときにももらえるのか。
昨日の日毎に貰えるポイントと合わせていま4ポイントある。
確かナイフが3ポイントだったな…買ってみるか?
いや、他にもアプリの解放だとか重要そうなものがあったし貯めておくほうが良いだろうな…。
俺はポイントを貯めておくことにした。
テレビの電源を入れると朝のニュース番組がやっていた。
なんだか人間の脳の電気信号をコンピュータで読み込むことに成功しただとか。
今日雨降るのか…傘もっていこう。
天気予報を見ると俺は身支度を終えマンションを出た。
空には白く覆われていてところどころモヤがかかったように黒いところがある。
「普通に降りそうだな。」
俺は学校へ向かった。
学校の正門をくぐると田浦を見かけた。正確には田浦たちを見かけた。
「おい実ぅ、ちょっと今金欠でさ!金貸してくんね?」
「頼むよーみのるくーん、諭吉一人でいいからさぁ?」
2人で田浦に金をせびっているようだった。
「い、今はお金持ってなくて、それにこの間貸したお金もまだ…」
「あぁ?聞こえねぇなぁっ!」
「うぅっ!」
おっと、いいのが入ったな...。仕方ない…。
「先生!こっちです!」
「やべっ!逃げるぞ!」
「ちょっ待てよ!おい実!放課後いつもの場所で待ってるからな!絶対来いよ!」
そういって2人は去っていった。
「大丈夫か?」
「うぅ、君は...」
「とりあえず保健室に行こう。それに、放課後も行かなくていいと思うぞ。ああいうのは無視が一番だ。」
「ありがとう...。でも大丈夫、今日でもう終わるから...。保健室は一人で行くよ。君が遅刻しちゃうしね。」
「そうか...」
今日でもう終わる?どういうことだ?それにあの落ち着き...まるで人が変わったみたいだ。
そんなことを考えていると後ろから誰かが走ってくる音が聞こえた。
「やべぇ!遅刻する!おっ矢的!お前も遅刻するぞ!」
やっぱり陽だったか。
俺と陽は教室に向かった。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
良ければレビュー、感想よろしくお願いします!
今頃になって、初投稿なのにいきなり長編を書くという奇行に走っていることに気づいたので少し(少しじゃない)投稿ペースを落としてその代わりに短編を投稿したいと思います。
これからもよろしくお願いします!