第一話!式神召喚の儀!前編
漸く完成しました。
長くなりそうなので、二話に分けます。
今回、チルノ・トレバー様・レフェル様・No.49電撃部隊総隊長様・亜莉守様・狙撃兵 高天原 A様のオリキャラをお借りしてレギュラーとして出演させました。
そして、レフェル様。まず謝って置きます。
申し訳ありませんでしたあああああっ!(土下座)
何故かつぐみがかなりの甘えん坊になってしまいましたあああっ!
SHRが終わった退魔科二年クラス内。
「ぐおぉぉぉ……!結局間に合わなかった!」
頭にでっかいたんこぶを作った龍星が机に突っ伏していた。
「…………(はうう///恥ずかしいよう!)」
その隣では、顔を真っ赤にした芹香が同じく机に突っ伏していた。
「わきゅ〜?お兄様、結局二度寝しちゃったんですのね?」
青いショートカットの髪を揺らしながら龍星の従姉妹である榊白姫が龍星の頭のたんこぶをつつきながら龍星に尋ねる。
「あ〜、アブネ。シロを連れて先にきといて正解だったぜ」
肩まである白髪をポニーテールに纏めた龍星の幼なじみの少女―里村結華―は龍星を見てそう呟いた。
「あはは♪わっちもや」
龍星のもう一人の従姉妹である神埼深紅は芹香を撫でながら龍星を見て笑う。
「所で気になってんだけど」
結華が机に突っ伏す龍星の背中を見てポツリと呟く。
「つぐみは何やってんだ?」
龍星の背中には見た目小学生のちっさい女の子がしがみついていた。
「ちっちゃくないよ!私ちっちゃくないもん!」
ガバッと顔をあげるといきなりそんな事を叫ぶちっさい女の子。
「ちっちゃくないってば!」
「つぐみ、いきなり何言ってんだ?」
結華がちっさい女の子、つぐみを見て心配そうに言った。
彼女の名は雨宮つぐみ。龍星の幼なじみで龍星の事をお兄ちゃんと呼ぶ見ての通りのお兄ちゃん大好きっ子だ。
「みゅ〜。誰かが私の事ちっさいって言ってる気がして……」
つぐみは再び、龍星の背中に顔を埋めるとぐりぐりと擦り付き、
「みゅ〜。お兄ちゃん分補充〜♪」
などと言っていた。
「なんやの?そのお兄ちゃん分て(汗)」
深紅が額に汗を浮かべながらつぐみに尋ねる。
「多分、つぐみにしか摂取出来ない龍さんの謎成分じゃねぇの?」
結華が頭をコリコリ掻きながら呟く。
「わきゅ♪」
甘えるつぐみを見て白姫も龍星に甘え始めた。
それを見た二人除いた二年クラスの男子達が、
『ちっ!』
と舌打ちしたのは仕方無いだろう。
何せ、龍星の周りに居るのは美少女ばかりなのだから。
「龍星さんは相変わらずですね」
煙管をくわえた少年が苦笑いをしながら龍星に近付きそう言った。
この少年は木原明也。
北海道に住まう精霊『カムイ』の血を引いており、くわえている煙管で体内に溜まる冷気を放出しないととんでもない事になるという困った体質を持っている。
「ほっとけ明也」
龍星は明也に向かってそう言うと身体を机から起こす。
「みゅ〜♪」
つぐみは龍星が身体を起こすと龍星の肩に乗り肩車状態になり龍星の頭にすりすりと頬摺りをしている。
因みに、つぐみの豊満な胸が龍星の頭に押し付けられているが龍星はつぐみのスキンシップに馴れているのでさほど気にしていない。
「雨宮、そう言う過剰スキンシップは家に帰ってからゆっくりとやれ。校内では生徒会長としてそれ以上は流石に容認出来ん。家に帰った後なら一緒に風呂に入ろうが一緒に寝ようが龍星と一つになろうが別に構わんから」
黒い帽子を被った少年がとんでもない発言をしながら近付いてきた。
この少年の名は速水慎一。
月詠学園の生徒会長で在校生最強の男である。
「みゅ?芹ちゃんに悪いから一つにはならないよ?って何を言わせるの!?///」
「いや、自分で言ったんだろ?というか、風呂と寝るのは否定しないのか?」
慎一はまさかこう返されるとは思わず汗をかきながらつぐみに呟いた。
「みゅーっ!///」
つぐみの顔が真っ赤に染まり、頭からぼひゅーっと音を立てて湯気が出始めた。
「こらこら、慎。あまりつぐみを苛めるなよ?」
「苛めてないさ。ただ、からかっただけだ」
龍星はつぐみを肩から下ろし、膝の上に座らせて頭を撫でながら苦笑を浮かべ慎一に言うと慎一はからかっただけだと笑顔で言った。
「…………(尚更悪いような気がするよ?)」
立ち直った芹香が慎一に困ったような笑顔を浮かべて言う。
「よーし、皆席につけ〜」
その時、教室の扉が開き黒い背広姿の女性が入って来た。
「遅刻者が二人程居るから改めて名乗ろう。私が今年一年君達の担任をする火鳥氷美湖だ。よろしく頼む」
女性は黒板にチョークで火鳥氷美湖と書くと皆に振り返って挨拶をする。
「尚、私は既婚者で本来の苗字は黒岩だが学校では火鳥先生と呼ぶように。分かったな龍星?」
「う〜い」
火鳥教諭は龍星を知っているのか名指しで言うと龍星は返事をする。
「はいだ馬鹿者。さて、早速だがこれから皆に式神召喚の儀を行って貰う。皆素早く校庭に集まるように」
火鳥教諭がそう言うと皆が立ち上がって教室から出て行く。
「龍星、白姫、深紅はちょっと待て」
教室から出ようとする龍星と白姫と深紅に火鳥教諭は待ったをかける。
「なんすか火鳥先生?」
「ふふ。今は昔の呼び方で良いわよ?」
他の皆が教室から出て行った後、龍星が尋ねると火鳥教諭は先程までの口調とはまるで違う優しい声で話し掛けた。
「わふ〜。ひーお姉ちゃん?」
「は〜い。久しぶりね白ちゃん」
白姫は火鳥教諭をお姉ちゃんと呼ぶと火鳥教諭はにっこりと笑顔で白姫を撫でる。
「わきゅ♪」
「氷美湖さん、確かハンターやってたんじゃ無かったっけ?」
「旦那が月詠学園の経営で忙しくなったからね。私も現役を引退して若い子達の育成をしようと思ってね。今年から赴任したのよ」
龍星は白姫に抱きつかれた火鳥教諭に何故此処に居るのかを尋ねると火鳥教諭はにっこりと笑って答える。
「深紅、炎心とは上手くやってる?」
「はいな♪」
火鳥教諭は弟の炎心と上手くやってるかと深紅に尋ねると深紅はにっこり笑って頷いた。
「取り敢えず、後は校庭に向かいながら話そう。教師が遅れると拙いだろうし」
そう言って龍星が校庭に向かい歩き出すと他の三人も後に続いて歩き出した。
「所で、雑談する為に俺達を引き留めた訳じゃないんだろ?」
「そうね。雑談も目的の一つだけど本命は式神召喚の儀についてよ」
火鳥教諭は龍星の言葉に頷くと、本命の用件を切り出す。
「式神召喚の儀は本来召喚者の実力に応じた式神を召喚するんだけど、毎年一人は実力以上の式神を喚び出して危ない目に遭う子が居るみたいなのよ。だから、先ず最初にあなた達に式神を喚び出して貰うわ。あなた達なら実力以上の式神を喚び出す事も無いだろうし、万が一喚び出してしまっても対処出来るでしょ?」
「ちょい待ち。やったら慎一の方がええんとちゃう?」
「私もそう思うんだけど、学園長がね速水君は後日、学園長立ち会いで喚び出すって言うのよ」
慎一は在校生最強の男。その慎一が喚び出す式神もまた最強だろうと言う学園長の考えが其処にはあった。
「学園長だけだからな。慎一を倒す事が出来るのは」
月詠学園学園長早乙女剛造。齢67歳。今尚現役ハンターの彼こそが月詠学園に置いて最強の男だった。
「所で、最初に喚び出すのは構わんけど結華や芹香やつぐみも一緒で良いか?」
間もなく校庭に辿り着くと言う所で龍星が火鳥教諭に尋ねる。
「構わないわ。龍星の好きにしなさい」
そう言って火鳥教諭はにっこりと微笑むのだった。
「それでは、これから式神召喚の儀を執り行う。皆、気を引き締めて行うように!」
校庭に描かれた方陣を囲むように立つ生徒達に対し火鳥教諭は注意するように言う。
「速水。君は後日学園長立ち会いの元で召喚を行うから今回は見学だ」
「分かりました」
「先生」
明也が手を挙げて発言する。
「どうした木原?」
「俺は精霊が居るので皆のサポートにまわります」
明也には狼の精霊―名をソニアという―が憑いており、その為初めて式神召喚の儀を行う皆のサポートにまわる事にした。
「そうか。では頼む。最初に言っておくが、式神召喚の儀は君達の生涯の相棒を喚び出す儀式だ。喚び出される式神は基本的には君達に従うが稀に従わずに危害を加えようとする式神も居るからその場合は即座に方陣から離れる事。万が一に備えて退魔科の先生達が待機しているが、私の一存で榊龍星他数名にも協力して貰う事にした。なので、先ず最初に榊龍星・榊白姫・神埼深紅・雨宮つぐみ・里村結華・瀬川芹香の6人に式神を召喚してもらう!6人は方陣の真ん中に円を描くようにして立て」
火鳥教諭の言葉に従って、龍星達が方陣の真ん中に背中合わせで円の描くように立つ。
「それでは、これより式神召喚の儀を執り行う。お前達はリラックスして立っていろ」
言われた通りリラックスして立つ龍星達。
それを見て火鳥教諭は目を閉じ口の中で何かを呟く。
すると、方陣が輝き始め暖かな光が龍星達を包む。
そして、ポンッという軽い音が響き渡り煙に包まれる。
「せりかっかー♪」
「ふんぬぅー!」
「わきゅ〜♪」
「ないない♪」
「やで〜♪」
「だぜ〜♪」
煙が収まった時、其処には龍星達そっくりな何かが居た。
「えっと……、何コレ?」
火鳥教諭が素に戻って呆然と呟く。
「これは珍しい。ぷち妖ですか」
待機していた教師の一人が火鳥教諭に近付きそう言った。
「高原先生?ご存知なのですか?」
火鳥教諭は近付いてきた男性教師に尋ねる。
「この子達はぷち妖と言う妖魔の一種です。とても人懐っこい可愛い子達ですよ」
男性教師−高原教諭−はぷち妖の方を見て和んだ顔つきで言った。
「かっかー♪」
「…………(にゃあ!可愛いよぅ!)」
「ふんぬぅー!」
「ふっ。やるなお前」
「わきゅー♪」
「わふっ!可愛い過ぎですの!!」
「ないない♪」
「あは♪宜しくね?」
「やでー」
「可愛いわ〜♪」
「だぜっ!」
「ああ、宜しくな」
高原教諭の目線の先では召喚者と召喚された者がそれぞれに親交を重ねていた。
「因みに、榊君と里村さんのぷち妖はぷち鬼。瀬川さんのぷちがせりかさん。雨宮さんのぷちがぷち妖精。榊さんのぷちがぷちわん娘。神埼さんのぷちがぷち妖狐ですね」
「ちょっと待って下さい!芹香のだけ名前じゃありませんか!?」
火鳥教諭が高原教諭にツッコミを入れる。
「いえ、彼女の種族はせりかさんという種族なんです。ついでに言えば名前もせりかさんです」
高原教諭の説明に火鳥教諭は思わず頭を押さえ込んだ。
「…………(君、せりかさんって言うの?)」
「かっか」
芹香の問いかけにこくんと頷くせりかさん。
「…………(私も芹香って言うんだよ?同じ名前だね♪)」
「せりかっかー♪」
余程嬉しいのか芹香に抱き付くせりかさん。
「……もう良いから、お前達は此方に来なさい。後、その子達に名前を付けてあげなさい」
いきなり疲れた様子の火鳥教諭の言葉に頷き、龍星達が方陣から離れて火鳥教諭の方へと歩いてくる。その後は他の生徒達の式神召喚の儀が行われた。
因みに龍星達の式神の名前だが、龍星が『りゅーさん』、白姫が『しろしろ』、つぐみが『つぐちー』、深紅が『みーちゃん』、結華が『ゆい』と名付けた。
式神召喚の儀が続けられる中、一人の少年が焦りを顔に張り付けていた。
彼は、自分の力に自信がなかった。
(くそっ!皆上手くやっているのに俺は上手くやれるのか?俺の力で喚べる式神なんているのか?)
実は彼の力はクラス内でもトップクラスなのだが、彼の自信の無さ故に実力を発揮出来ないでいた。
彼の周りには龍星を始め凄い奴らが揃っている。
そんな奴らを見て来た彼が己自身に焦りを感じるのは無理も無いだろう。
そして、その焦りが彼自身と仲間達を危険に晒すのだが……それは次回の話にて語る事にしよう。
次回はバトル編&慎一君の式神召喚の儀です。
Σ様、予定が狂ってしまいました。お借りした二人は三話にて出演させます。




