表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/8

第8話

真夜中の宴。

宴が始まるのは会の名の通り真夜中0時。

いつもは平等院鳳凰堂でやるんだけど、鬼神大戦で修復中。

(俺のせいじゃないよ)

ので今回は伏見稲荷大社。

大量の松明に大量の料理。煌びやかに飾り、もはや祭。

雅楽が鳴り響く中、俺達人間は今回の客を待つ。

俺達は中心から外れて少し高台の千本鳥居の入り口辺りで待つ。

「今回は誰が来るの?」

「大物らしいですよ」

「へー怖いなぁ~」

「思ってませんね」

「思ってないよ」

何故中心にいないかというと、中心にいるとお偉いさんだったり他の陰陽師だったりが

邪魔なんだよね。妙に絡んでくるのもいるし、お偉いさんの話はつまらないし。

全部一気吹き飛ばせればいいんだけどなぁ。

鬼神大戦の時もそっちの方も大変だったよ。

「道満、来たら起こして」

と言い俺は鳥居に寄りかかりながら寝る。

「寝たら私、したい放題ですけど」

「さ!しっかり見張らなきゃな!」

一気に目が覚めた。

0時なろうかという時、背後に気配。

野良妖怪か?にしては妖力が・・・・。

「道満」

「了解」

道満は頷いて妖力の感じる方に光の式神を飛ばす。

「うわっ!?」

飛び出してきたのは・・・・。

「狸?」

「鍋の具でしょうか?」

「いやもっと旨いの出してるだろ」

「違――う!誰が鍋の具だ!!」

「「喋った!?」」

狸は叫ぶとドロンと煙を出した。

すると煙の中から女の子が現れた。

「僕は隠神刑部狸の娘・百八!!やるか!人間!!」

「ただの野良狸じゃないんですね」

「言ってる事が本当ならね」

隠神刑部狸って四国最強妖怪じゃん。会った事はないけど。

結構な人格者って聞くけどなぁ。ん?狸各者か?

「あー信じてないなー!」

「そりゃそうですよ、ねぇ晴明様」

「まぁね・・・・・」

今伏見稲荷大社は超超超厳戒態勢中。

結界が何重にも施されていて雑魚妖怪なら一瞬で塵になる。

今の伏見稲荷大社内に居れて変化まで出来るからただの雑魚狸じゃないのは確かだ。

「うー!うー!」

唸り始めたよw

「ママが来たらお前らなんて一瞬だー!」

ママ??

と同時に俺史上最大クラスの妖気を感じた!

雲で覆われてた夜空が開けていく。

巨大な絨毯のようなモノに無数の狸。妖気の元は無数の狸の中心。

あれが四国最強・隠神刑部狸!!

「うわーヤバいですよ晴明様・・・・」

都で俺の次の実力者の道満も少し震えている、そこまでの大物。

「ようこそおいでくださった、隠神刑部狸」

帝が声をかける。

「やぁ帝、此度は急な宴で申し訳なかったな」

伏見稲荷大社全体に隠神刑部狸の声が響く。声高っ!

隠神刑部狸達は絨毯の様なモノから降り、帝達の前へ。

全員人に変化してる。

「奥に席があります。こちらへ」

「うむ、その前に少し問題があってな」

「問題?」

「我が娘が先にこちらに来てるハズなんだが・・・・」

「ママーーーーー!!!」

「百八!そこにいたのか!」

え!?ホントにママ!?

「こいつにイジメられたーーーー!」

百八は俺を指さして叫んだ。

は!?何言ってんだ!?

「何だと・・・・・?」

隠神刑部狸と目が合う。

「コイツって一人に対する言葉ですから私は関係ないですね」

「おおい!逃げるな道満!!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ