第7話
さて、智徳が言うには俺のこの性転換は変化の一部ではないかという話。
変化といえば妖怪の範囲。
これは中々めんどくさい事になりそうだ。
「どうしましょう?片っ端から全国の妖怪に殴り込みかけますか?」
智徳の図書館からの帰り道満が言ってくる。
バイオレンス!!
智徳へのイライラも入ってない?
いや何年かかるよ、それ。
コイツは俺を元に戻したいのか、戻したくないのか?
「微妙な所ですね」
「心読むな!」
「だって~この揉み心地を失うのはなぁ~」
「きゃーーーーーー!!」
また勝手に揉みやがって!もう!もう!
その後何回かのセクハラに耐えながら自室に戻る。
「サラシ以外の何か胸を守るの開発しようかな」
「ソレはソレでソレを盗む者が現れますよ。私とか」
「ソレソレうるさいな!ってお前かよ!」
「ソレはソレとして」
「まだ言うか!」
「私の所に手紙が来ました」
「何?ラブレター?」
道満が出した手紙は真っ黒だった。この手紙は知ってる。
いつも急だ。でもあいつらには関係ないか。
「真夜中の宴です」
真夜中の宴。
それは妖怪との交流会。
名のある妖怪を都に呼んで宴を開く。
宴という名の情報交換という名の接待。
帝はこの宴で各地方の力ある妖怪と繋がりを作っている。
いずれ都を中心に全国に自分の力を広げていく為だろう。
いやだねー政治って。
この宴には帝を始め、お偉いさんがほぼ全員参加する。
俺は呼ばれた理由はそのお偉いさんのボディーガード。
妖怪はそこでキレるか分からないからね。
あ、それは人間も同じか。
「マジか。メンドクサイな~」
「面倒でも仕事です」
「ハイハイ~」
「女体化してお偉いさんに会うのは初めてですよね?」
! そういえばそうだ。
「気をつけてください。エロ親父ばっかりですから。バレたらお風呂の時の比じゃない目に遭いますよ」
「節操なさすぎだろ」
「権力持った無能のバカとはそういうモノです」
・・・・言い方的に道満もそういう目に遭った事があるのかな。
「私は大丈夫ですよ。片っ端から殴ってますんで。綺麗な身体です!」
「安心より心配が強いよ」
「さて、じゃあ宴用の服に着替えましょうか」
ハイハイ、またセクハラが始まりますよっと。
もう分かり切ってますよっと。
絶対叫ばないからな!道満!
「えい」
「きゃーーーーーーー!!」