ハピカタ02
『ハッピー・エンド・カタストロフィー02』
教室には約三十人いる。
教師の意図で前の方の座席に問題児とめの悪い生徒を配置して、後は適当にくじ引きで決められたように微妙な班を作っている。
問題児を集めた班を見てみると、後ろの席に座る少年は小さい体がさらに小さくなって縮こまっている。すぐ横の少年が脅しているかのようだ。
脅し疑惑を掛けられた少年も負けじと前に座る生徒にちょっかいを出し、それを止める女生徒がこの班のリーダーのようだ。
ちょっかいを出される方も、変な頭で学校へ来ている――本人からすれば、ちょっとした混乱状態から抜け出せずに毎日の習慣を忘れて銀色の髪が若干目立っている。
それが現在の中原真人だった。
その班のリーダーをしている少女の名前は“愛”という。
胸元が開いていてセクシーなのだが、非常に残念な胸なので勘弁してやってほしい。
「勘弁って……何さま?」
愛の持っている神の力は“感知すること”というこの時代でもまだ明らかになっていないノ―カテゴリーの一つに分類されている。
また、真人の理解を待っている必要もないので、このエルデがどういうところなのか四年前のエルデと比較しながら説明すると、
三大カテゴリーと呼ばれていた分類は、約七まで増えている。
破壊、再生、誕生。それに加えて支配、栄光、予言、無双の計約七つ。約というのは、未分類の物もそれに含まれるからだ。
「あほすけの雷、新入りいじめは止めなさい!」
「……そうだよ、そうだよ……」
なんか弱気で、いじめられっ子みたいな少年の名前は“津”という。名前を言う時に噛んで、
「つつつっっっつつ――」と永遠に言い続けそうだが、そんなに肺活量のない少年は最初のつしか息が続かない。
見た目もパッとしないが、長い前が見に隠れた瞳には強い意志が宿るとか宿らないとか。
そしてあほすけ言われたもう一人が“雷”という名前。
本当にアホでバカで残念。
「バカで、あほ! なんていわないでくれっ! 涙が止まらねえよっ。もう目の前が見えねえよっ」
そして撃たれ弱い残念なハートを持っている。
いわゆる、頭も弱くてめんどくさい奴だ。
「大丈夫! 私よりもっとひどいこと言うやつはいるわ」
「それはいやだっ」
愛の能力は感じ取ること。
その力は未知数――いや、良くわからないことが多いということだ。
「ところで、あなた名前は?」
「わからない」
「中原真人でしょ。確かずっと学校をさぼっていて来ていなかった」
「誰から聞いたんだよ」
「北村さんから。ほら朝一緒だった子、覚えてる?」
「ショートカットで、君みたいな残念な胸じゃないこのこと……?」
「そうそう、中学生にもなって成長が一切見られない私のような残念な――――ってどこを見てるんだいっ、この変態め!」
「うわぁ」
ちなみに声を漏らしたのは津。
ノリ突っ込みをしたのが愛。
混乱中で何を言ったのかも覚えていないのが真人。
そして地の文を担当したのが、能力を組み合わせた“ノイン&アハト”となります。座席は愛の左側で、特徴は特にないのが特徴な二人組でした。
絶対に予想できない展開が彼らを待っていると、愛が感じ取るのはこの後すぐだったりなかったり。
残り六日と十数時間――――はてさて、なんのことでしょう?
さて新キャラ、名前は愛と勇気と正義といきたかったが、何の脈絡もないのでなしになりました!
特に書きませんでしたが、北村は北村です。カテゴリ見つけたあの北村さんです。
ここでこの世界のルールを簡単にしておくと、それが予告になってくれるはずですので続けますと、この世界は、田村ユーリ(田村由依の母親)が死ぬ要因のない世界ということです。なので世界の謎はより深く解明されていて、その娘もちゃんと生きています。
などなど、たった一つの要因で大きく変わってしまった世界で真人が見つけなければならない真実はいかに!?
そして謎のタイムリミットもなんなのか!?
この世界の貞芽は性格が悪いのか!?
など見所があればいいほうですので――またよろしくお願いします。
えー、ちなみに作者のmixiの日記はこんなテンションで日常を語っています。