2
2話目です。
今回は少し暗めです。
私は、幼い頃から少し変わり者だったかもしれない。
女の子が好きなおままごとは脇役か、使った物を片付けたり、準備したりっていう方が好きだった。
お昼寝の前に先生が読んでくれる紙芝居や絵本も、他の友達が選んで来るようなハッピーエンドではなく、アンデルセンの童話である、赤い靴がお気に入りで。
決してハッピーで明るいとは言えないその話が私はとても好きだった。
友達は私を、
へんなの
と言っていた。
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極め付けは、園に行くことをひどく嫌がった事。
行けば楽しかったけれど、私はその頃泣いて喚くほど行くのを渋った。
母やおばあちゃんは、
いじめられているんじゃないか
と、心配もしていたらしい。
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そんなある日、私は勇気を振り絞って園に行った。
だけど、私はそこで子供の残酷さを知った。
というのも、
私が行ったその日は、ある友達の誕生日だった。
その園では、誰かの誕生日があると皆で誕生日パーティをするのが常だった。
もちろん、ケーキもある。
私は何でこんな日に来たんだろう
と、気まずさを感じて俯きながらケーキを食べていた。
すると、目の前に座っていた2人の女の子が話しているのが聞こえて来た。
「なんでこんな日だけ来るのかな?」
「ほんとだね。ずるいもん。」
2人はヒソヒソ声でそんな事を言っていた。
私は、人はこうやって人を追い詰めるんだと初めて知った。