表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/30

幕間:皆は裏に潜む企てをまだ知らない

 これは、()()()()()()の話。


 夜間警備兵と夜に働いている者達を除き、皆が寝静まったある日の夜。ジェノサイド城のとある一室にて、統一性を感じない形状の魔族が複数人集まっていた。

「……本当にやっちまったぜ」

「モウ、引キ返セナイ」

 机の上に胡座で座る小さな男と、その後ろで腕を組んで俯く下半身がサソリの男は、自分が仕出かした事に後悔半分達成感半分の口調で心情を零し……。

「まずは()()()()。それの調査を進めてる間に、この薬を奴に飲ませろよ?ウサーミ」

「……はい。お任せを……」

 二人の隣に座っている目つきが鋭い豹耳の男が、懐から()()()小瓶を取り出し、兎の耳と尻尾を持つ侍女(メイド)に渡して指示を、否、命令を出した。侍女は無表情のまま了承し、小瓶を受け取り、部屋から出て行った。

「……ついにここまで来たか。……なぁ、本当に上手く行くんだよな?リーダー」

「問題ない」

 豹耳の男が抱く不安を、耳が長く尖った精悍な男は動じず、たった一言で払拭させる。

「全ては、腑抜けになった魔王時代を変える為に、我々『ノイシュタート』は動いているのだから」

 机に肘を立て、両手を組み、口元をその両手に隠すように寄りかかり、精悍な男は毅然とした態度で宣言した。


 ――――城主等に内緒で、今の魔王時代に改変という大きな野望を。


 豹耳の男から貰った小瓶を両手に包んだまま歩く一羽の兎、戦兎人(グラスウォーカー)族のウサーミは、当事者達の視界から離れた瞬間から悔やんでいた。巻き添えの不運に、信頼を崩される行為に、自分の無力さに。……だからこそ、彼女は密かに願った。自分と共に当事者達に失敗という名の罰を与えて、と……。

如何でしたか?

この幕間で章の山場の伏線を張っておきました。

一体何をするつもりなのか、それはまた後々。

相も変わらず、次回投稿は気長にお待ち下さい。


ちなみに次回は伏線とは関係ない話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ