五座衛門1
僕はさすらいの侍、たけしでござる。
嘘です。まぁ、侍と言っても今の時代に刀なんか、もてないし、、
普段は普通のサラリーマンやっています。あ、いや、ござるって付けた方が
いいのかな?正直、侍の事ほとんど知りませんわ、、
ただ、心の中はいつも侍魂で溢れているで、ござる。
僕みたいに心の中では侍!なんて人はいっぱいいると思います。、、思うでござる。
でも世の中はすっかり変わってしまい、今の時代、
本当の侍なんていないのかもしれない。
そう思ってました。
しかしね、、出逢ったんでござるよ、、本物の侍??に。
先日、インターネットで「侍愛好会」と言うホームページを見つけたんです。
(めんどくせーので、ござるはもう使いません)
そこで、、
「侍、大集合!!明日○○に大集合!刀、弁当、ちょんまげカツラ持参」
という記事を見つけました。弁当いるのかよ!?と思いつつも
自分こそ侍!と思っていた僕は、もちろんその会場に行きました。
さすがに会場に着くまでは恥ずかしいので、
紙袋におもちゃの刀と弁当、ちょんまげのカツラを入れて会場に行きました。
う〜ん、、誰も来ない。1人もいませ〜ん、、ってか企画者もいません、、
僕は騙されたんだと思い、、帰ろうとした、、その時
「おぬし!!ちょいと待たれよ!おぬしはあれか?侍なのか??
ワシは五座衛門と申す!!」
そこにはバッチリ侍ファッションに身を包んだ1人の青年が立っていました。
僕はその青年を見て恥ずかしくなりました。だって侍の格好してんだよ!?
なに時代だよ!!僕がすっかり侍魂を忘れ、恥ずかしがっていると、五座衛門が
歩いて来たカップルの前に立ち、、
「こるぁ!!異性とへらへら町を歩きおって!!まったく近頃の若者は、、
おぬし、成敗いたす!!」
わわ、、町中で刀抜いちゃった、、
けど、カップルの男は、、
「あ〜ん、なんなの自分!?舐めてんの!?あん?潰しちゃうよ!?」
と、五座衛門の顔にパンチ食らわしました、、
五座衛門は、、
「あ、、すいません、、拙者、、間違ってたでござる、、許してください。」
カップルは侍に唾を掛けて行きました、、
五座衛門はしばらく無言でしたとさ。