超能力者の転入生(3)
「天泉さん!」
「はい?」
コイツラは偉いんだろうか…さっきまで周りにいた人たちは怯えて私の後ろにいるし…
「知ってる?ここは学業・超能力のトップ校なのよ?あなたには何が出来るのかしら?」
「まさか、なにも出来ないなんていわないわよね?」
「まっさかね~!」
むかつく奴等だな。まったく…
すると、隣に座っていた錦戸が話しかけてきた
「おい、天泉。何でもいいから言っといたほうがいいぞ!」
「錦戸クン、おはようございます!!」
「ああ…」
あぁ、なるほどね。人気者に話しかけると目をつけられるって話か。
「さあ!はやく言いなさいよ!!」
「まず、女が超能力者なんてことはないわよね。だってあれは超能力者のなかでもたった0.001パーセントの確立ですもん」
「え?ここには女の超能力者はいないんですか?」
その言葉に3人+錦戸が笑い出した。
「え?何か変な事言った??」
「あっはっは!!やっぱおもしれーやお前」
「あなたもしかしておバカ!?もう一度言うけど女の超能力者がうまれる確立はたった0.001パーセント。ここには男の超能力者しかいないわ」
「それともなに?あなたは自分が超能力者だ、とでも言いたいのかしら?」
「…私、超能力者ですけど」
一瞬、みんなが固まった気がした
「うそおっしゃい!!」
「うそじゃないよ!!」
「じゃあ証拠を見せなさいよ!!」
「いいよ!!見せてあげる!!」
蓮理はイスから立ち上がると、左手を前にかざした。
「我が手に集いし光よ、汝の最速をもってこれを解き放て」
蓮理の左手に眩い光が集まりだした。それは雷のごとくバチバチと音を立てながら大きくなっていった。風を巻き上げ、机やイスが動き出す。
「あ…や、やめて!!」
「やんないよ」
蓮理は集めた光をあっさり消した。3人の女は叫びながら走って教室を出て行ってしまった。
「あれ…やりすぎた?のかな?」
すると、また蓮理の周りに人が集まってきた。やけに盛り上がっている…why?
「天泉さん!超能力者だったの!?」とか「すごいや!親衛隊をあんなにあっさりと!!」とか
隣の錦戸も驚いていた。
「おまえ…すげえな」
「え?」
すると、授業の始まりのチャイムがなり、ぞろぞろと自分の席に戻っていった
蓮理はあ、と思い、錦戸に話しかけた
「あのさ、悪いんだけど教科書貸してくれない?」
「あ、あぁ」
コイツ…ただものじゃねぇ…