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セレトリア冒険譚  作者: ユーシズ公国出版社の記者
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セレトリア冒険譚第一章

デイガッド山脈の麓の村で生まれ、片親だった母親は出産と同時に死亡。父親も居なかったため、村の孤児院のような場所で育つ。そこまで裕福な村でもなかったので、5歳の頃に口減らしのために捨てられる。


捨てられたデイガッド山脈で運よく、行商人が魔物に襲われたのか、捨てていって置き去りにされた魔法の触媒たちを見つける。なぜか使い方を直観的に理解できた彼女は、それらを使い各種魔法技能を習得した。その中でも妖精魔法と召異魔法に適性があり、契約した妖精や魔神たちの声を聞くことで、過酷な山の中でも生活ができるようになった。平時に常に彼女の傍にいる光妖精のアンジェロと、扉の小魔のデモーネとはこの頃からの付き合いになる。


セレトリアは知識豊かな2体に育てられ、山脈の中でたくましく育った。当時は支援魔法を駆使した格闘術を操って身の安全を守り、狩りの腕を磨いていった。

……しかし、ある時、奴が現われた。デイガリアンデスワームの襲来である!

彼女の生息域の中でも最も強大で冷厳な主は、山の中で力をつけ始めたセレトリアに気づき、自らの将来において危険の芽となりうる彼女を殺害しにきたのだった。

結果は明らかだった。周辺の獣程度であれば避けられる小娘と、凶暴で残忍な捕食者では、そもそも闘いになるわけもない。セレトリアはどうにか一撃を与えて気をそらし、命からがら逃げ延びることができたが、代償は大きかった。脚を食いちぎられかけ、魔法でどうにか繋ぎ直すことはできたものの、元と同じように足を動かすことできなくなってしまった。

自然の淘汰。弱肉強食。彼女はこの時本当の自然の厳しさを知ったのだった。


足をやられて、これまでと同じように近接戦闘できなくなってしまったセレトリアは、戦闘スタイルの変更を余儀なくされる。思考錯誤しながらくみ上げたのは、妖精と魔神の召喚をメインにしながら、後衛から攻撃魔法を飛ばす、支配職としての新スタイルの確立だった。

しかし、この戦闘方法には問題があった。魔晶石が沢山必要になるのである。それまで魔法は最低限しか使ってこなかったセレトリアのマナは少なく、今まで自給自足で人里にも降りず生活してきた彼女には、魔晶石なんてものは狩った蛮族の死体から拾うくらいしか、方法がなかったのである。


生活はどうにかこうにかやりくりして行うことができる。ただし、このままでは強くはなれない。また奴が襲ってきたり、奴と同格の存在との戦いになった時に、それでは勝てない。困った彼女はある秘策を思いつく。


そうして、秘策を実施するために、彼女は魔晶石の鉱山に住み着くのだった……。

セレトリア冒険譚第二章に続く……

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