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白イノシシ

作者: わのすけ

 最近我が家の歴史について興味があって調べている。これはその中の一つだ

_幼少の私が「白いイノシシを見たよ」と言うと、父はとても嬉しそうに、今思えば少し寂しそうに「そうか、分かった。そのイノシシを探そう。」と言う。私は嬉しくなって「うん」と答えた。

 ある時、また白イノシシが見つかったので父と一緒になって追うと、私は父を見失ってしまった。家に帰って祖母に「白イノシシを追いかけていたら、お父さんいなくなっちゃった」と言った、祖母は驚いたような顔をして、ただすぐ全てを悟ったようで、村の人に父を探させた。

 父は見つかったが、その姿は光る銀髪があり、少し薄く、輝いた同じく銀の毛が皮膚に生えていた。そう、あの白イノシシと同じ色の毛だった。とても綺麗な毛並みに子供ながら、まるで町の美術館の壮麗なドレスを見たような気分になった。褒められたことではないが、昔の父をすぐに忘れ去って銀の毛の父の方を美しく思う気持ちが強まった。

 最近になって大きな白いイノシシが死んでしまった。

_その後の話も記録されていたが、どうやら白いイノシシの毛皮を被って町中を四つん這いになって、だが毅然として練り歩いた人が村にはいたようだった。最後には森に行ってしまったようだが。

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