初恋(過去と現在の考察)
一瞬だけ、視界の真ん中で
いつも視野の端っこにその人がいる
そのしあわせが初恋
ひそかに待ち伏せした登校の途中
背中にその人の声を聞く
そのよろこびが初恋
眠れずに手紙を書いて
出す当てのないもどかしさが10通分
その悩ましさが初恋
まるで、わたしと話すようにその人と話せる
友達の無頓着が恨めしい
その苦しさが初恋
いつの間にか散ってしまったようでいて
気づけば、その人が、そっと咲いている
その切なさが初恋
伝えられるはずもなく
ただ、その人を想い、その想いを見詰め続ける
その純粋さが初恋
いつかまた、そんな気持ちで
誰かを愛せたらしあわせだと思う
それが初恋
そう、それが初恋