プロローグ
新しいお話です!
毎日投稿致しますので、楽しんで読んで頂ければ幸いです!
空中に浮かぶ2つの十字架にはそれぞれ美しい男女が括り付けられていた。
2人とも傷だらけの姿になりながらもその顔は何故か幸せそうに笑っている。
「大丈夫よね、ロングパレス。あの子ならきっと……私たちの血を受け継ぐあの子なら」
「あぁ、そうだな。あの子ならこの狂った世界を変えられる。なんていったて、俺たちの子供なんだからよ」
十字架に貼り付けられながらもお互いに目を合わせながら笑い合うその姿は、もはや神秘的とも言えるほど美しいものだった。
「これより、裏切りの女神フレイと革命家パレスロングの処刑を行う!!」
辺り一面に響き渡る女性の声と同時に、2人の首元には剣が置かれた。
「そろそろだな........」
「ええ、そうね」
2人は目を瞑ると、同時に声を上げた。
「「禁忌発動!!」」
すると2人の体からは黒い詠唱文が浮き上がってくる。
目を丸くしている処刑官も、顔からつま先まで詠唱文が浮かび上がった所でようやく我に返り、慌ててその剣を振り下ろした。
しかし、その剣が振り下ろされる前に……
「時渡り!!」
「異世界の門!!」
そう言い残して2つの首は宙を舞いその顔は、なにかを企む悪ガキのように笑っていた。
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