暗鬱な状況
暗闇のなか、工場内に忍び込む。
果たしてあの女の子はどこだろうか。
あたりを歩くこと2分。小さいながらも声が聞こえてきた。
声のする方向へ行き、耳を澄ます。
「へい兄貴。全くうまくいきましたね!」
「おう。だが油断すんじゃねえぞ。まだ金は手に入れてないんだからな。」
「もちろんでやす! ところでこいつはどれだけ価値がありますかね?」
「上玉だ。なんせ、あの京華院グループの令嬢だからな。3億は固いぜ。」
「まじすか!さすが兄貴!…ところで、下っ端共がヤらせろとうるさいんですが、いかがしやすか?」
「ちっ、猿どもが。我慢しろと伝えろ。」
「わかりやした。伝えて来ます。」
やばいな…男が出てくる。しかし、女の子を見つけるチャンスだ。
男が歩いていくのを、後ろからつける。
男はやがて、大きなホールに入っていった。
俺も音をたてずに入る。
男は何事かを他のやつらに伝えている。
先の会話からして、女には手を出すなってところだな。
しかし、多いな… 見た限り12人は居る。
しかも、中にはナイフや銃を持っているやつも居た。
これでは真正面から行っては勝てないな。
策を講じることにしよう。
俺はバレないよう、奥に進むのだった。
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