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光
閉まったカーテンの隙間から、眩しい光が細く、照らしてきて、目が覚めた
涙が乾いた目許を引き攣らせながら、僕は、伸びてくるその光に触れる
柔らかくて、暖かい
まるで、明るく優しいあの女のよう
昨夜枯れた筈の涙が溢れる
少しだけでいいから、触れたかった
辛い時には側に居て、笑わせてあげたかった
楽しい時でも側に居て、一緒に笑いたかった
ねぇ
貴女は何故その男を選んだの
僕は、僕なら、貴女を幸せにできるよ
どうして僕じゃ無いの
どうして僕じゃ駄目なの
……ふと、目を開ける
溢れた涙はとっくに乾いて、僕は光に照らされて居た
その光に手を伸ばす
貴女は
僕にとって
触れているのに掴めない
こんな光のようでした




