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第4話 貴女だけを見つめていたい

揺れる乙男心おとこごころ


散文的な想い。


彼の葛藤の行く末は......。


相川翔太 その2




 あれから走って家まで帰って来てしまった。

 落ち込んだ様子の僕に、母親に何があったか聞かれた。

 けれど、

「幼馴染のよりこちゃんに彼氏が出来たから落ち込んでいます。」とは言えないな。


 両親は、よりこちゃんと僕が学校で仲が良いと思っているから尚更だ。



 それも考えないといけないけれど、それよりも先ずは僕自身の事だ。



 僕はリリィが好きなんだ。


 けど、とうの昔に諦めたはずの初恋を未だ引きずっている。


 この二つだけ聞くと、とんだプレイボーイに聞こえるけど、その二つはどちらも適わぬ恋。

 虚しい葛藤。


 適わぬ恋に、何を悩んでいるんだと自分でも思うんだけど、それでも自分の心が許してくれない。


 適わないなら適わないで良い。

 僕はリリィに向けるこの恋心に誠実でありたいだけなんだ。


 でも、もう誠実には出来ないかもしれない。

 僕は知ってしまったんだ。自分の中の初恋を。そしてその終わりを。


 よりこちゃんの彼氏である、3年の北澤先輩はとってもいい人らしい。

 というのは、基本的に人が話しているのを聞いただけだけども、悪い噂を一切聞かないからだ。

 それによりこちゃんのあの笑顔。あんな顔、もう何年も見ていない。


 きっとお似合いのカップルなんだろう。



 こんな事を考えていたら、凄く胸が苦しくなって来た。


 もう考えるのは止めよう。


 どうすればいいかなんて答えはとっくに出ている。


 明日、よりこちゃんにちゃんと伝えよう。


 僕の気持ちを



 それにしても今夜は眠れそうに無いな。

 深夜のアニメを見る気だって起きない。

 でも、気持ちを伝えたら、いつもよりこちゃんに用意していたピンクの座布団を準備しなくて済む。

 毎朝部屋の前で待っているだろうよりこちゃんの事を考えて、買っていたピンクの座布団だ。


 いや、座布団というよりクッションかな?

 どっちでもいいけど。

 そもそも女の子が好きなデザインなんてわからないから、取り合えずピンクの物を買ってきたんだけど、ちゃんと使ってくれていたのかな?

 これって、毎晩寝る前に扉の前に置かなくちゃいけないから、結構手間だったんだよね。


 僕はそう考えると、少し楽になった気がした。



 ほんとに少しだけだけども。




短いね(小声)

後、女性に対して変に固執した考えを持つ者は、モテナイ男の証である。by宗一郎(ただし、イケメンはその限りではない)

この場合はピンク色=女の子が好きという考え方。まあ、自身の事でありますが......。

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