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原罪とエスプレッソ

作者: 岡野うか
掲載日:2025/11/05

生まれて初めて飲んだエスプレッソの苦さは今でも覚えている。

一口で飲めるくらいの量のくせに、その苦さはいつまでもしつこく喉に残っていた。


バリスタの研修でこの苦い飲み物を俺に飲ませた店長は嬉しそうに

「砂糖を二杯入れるのが本場の飲み方なんだよ」と言っていたが

俺は本場の飲み方より、ありのままのエスプレッソを気に入った。


それから

カフェの恋人にエスプレッソが苦かったけど気に入った話をした。

大学の恋人にはその話をしなかった。


あの日々は

初めて飲んだあの時のエスプレッソと同じくらい苦くて、

喉の奥で苦いのがいつまでもこびり付いている。

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