1/1
始まり
「助けて!!」
「近付くんじゃねぇぞ!!」
燃える教会を背に男は、子供を人質に取っていた。
「情けねぇな…
大の大人が、か弱い子供を人質かよ…」
一人の男が頭をかきながら近付く。
「近付くんじゃねぇ!!
こいつがどうなってもいいのかよ!」
「だずげで~!!」
男の子は、泣きじゃくりながら助けを求める。
「うる…「うるせぇ!!」
刃物を男の子に突き付け男が言う。
それをもみ消すように歩きながら男が叫ぶ。
「男ならビ~ビ~泣いてんじゃねえ!
俺を信じて待ってろ!」
男の子は、すぐに助けられた。
頬に大きな傷のある男によって…
十年後ー
「んじゃ~行って来る」
「結果がダメでもササッと帰って来るのよ」
母親に背中を思い切り押され少年ーアカヤは走り出した。