連続殺人犯?!
そんなこんなで数日たった。
「なぁなぁ。暇なんだけどさぁ。」
いや、なんで当たり前のようにここに優花がいるの?!ここ蔭見さんの家だよ?
「元気にやってるぅ?カゲミン!」
「なぜ…お前が俺の家にいる……」
「暇だから!で、裕太くん!それは何かい?筋トレに近くはない何かだな!」
裕太は今、物理的に鍛えようと、バランスボールの上に片足立ちをし、片手ダンベルを上げ下げしているのだ。
「物理的に鍛えてるんです!」
「あ。うん。なるほど!」
「おい!神日!なぜ蔭見の家にいる?!」
いや、朱羽さん達もね?!人のこと言えないし!
「いやぁ、よし!お前ら全員暇だろう?一緒に街に行こうじゃないか!」
「やったぁぁぁぁぁぁ!」
「普通に幹部が街に行っていいのか?」
「俺は…人混みは……」
「異論はないね!行くぞぉ!」
「あれ、幹部様じゃない?」
「マジか。なんで?」
「うぉ!最年少合格者3人いるぞ!」
俺らめっちゃ目立ってるしぃぃぃぃぃぃぃ!確かにこれは蔭見さん大丈夫?!
「人……ムリ……」
白目向きながら泡吹いてるぅ!全然大丈夫じゃないし!
「おっ。いつもありがとな!」
神日さんファンサしてるし!
「やっぱこうやって崇められるの嬉しいし楽しいわ。(フンッ。バカバカしい。)」
朱羽さん!本音と建前逆になってる!めっちゃ喜んでるのバレてる!
「女子で唯一の新入1級団員もいるぞ?」
「ゆび。貴様、女子だったのか?」
「誰だよ!つーか女子はおめぇだろ!」
「俺は男だぜ?」
「見た目も名前もややこしいんだわ。」
でもなんか、注目されるのも悪くないね!
「キャーー!!!」
何があった?!遠くから悲鳴が!
「助けて!ロームの!」
「ローム?!」
優花何か知ってるの?
「いや、ロースみたいだったから。」
やっぱそうだよね!知らないよね。
「ロームか…とりあえず行くぞ。」
《ロームとは数年前まで暗躍していた裏社会の組織だ!サミュカル王国を滅亡の1歩手前まで追い込んだあと、壊滅した!壊滅状態まで追い込んだのは誰なのか全くわかっていない!》
なるほど!この実況やっぱり便利だなぁ!
「か…幹部様…さっき…連続殺人犯…ロームの生き残りが!」
「おちつけ。お前は俺たちが助ける。」
「朱羽様…」
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい連続殺人犯?!待って?物騒過ぎない?!助けてよぉ。俺怖いんだけど?
「お前も落ち着け。お前は守るほうだろう。」
朱羽さん!
「おい……神日…神楽…大丈夫か……」
「わ、わりぃ。ぼーっとしてた。」
神日さんもぼーっとするときあるんだ。ていうか、優花どこ見てるの?
「え。いや違う。ごめん。なんでもない!」
ならいいけど。
「とりあえず、蔭見サンの家行くか?」
「悠火の言う通りだな。」
「なぜ…俺の……」
「とりあえず、君の名前を教えてくれ。」
「高原奈緒美です…」
「俺の名前知らないと思うから、言っとくけど、朱羽悠火。」
あ。そっか。僕は長沢祐太。
「俺は神楽優花!」
「はい。みなさん。有名ですよ。幹部様に助けていただけるなんて光栄ですね…」
「今日までの…事件に関することを…教えてくれ……」
「はい。事の始まりは先週でした。私の仲の良い親友と遊ぶ約束をしていて、近道しようと、細い道に入った時に……!」
「落ち着いてください。無理に話す必要ないんで。」
優花がかっこいい…
「は、はい…すみません…そこで、親友は…殺されたんです。次は知らない人に路地裏に連れていかれて、抗議しながら帰ろうとしたんです。そしたら…!次は仕事上の取引相手。昨日は彼氏。今日は…私が!私、なにか悪いことしたんですか?ロームに嫌われるようなこと!してないですよ!」
「大丈夫だ。俺たちが解決する。」
「ありがとうございます……!」
「初めは親友。2回目は見知らぬ方、3回目は取引相手、4回目は彼氏、今日はあなた自身ですね。」
「はい。そうです。」
「とりあえず奈緒美さんは、もう遅いから本部の空き部屋に送っていく。神日と神楽。行ってこい。」
「オッケー!」
「分かった…!」
優花がちょっと元気ないなぁ。朝からはしゃぎすぎてたのかな?
「この事件。ややこしくなってるな。」
朱羽さんとかが難しいと思ったら僕と優花とかじゃ絶対解けないし!
「奈緒美さんは本部に閉じ込めれたよ。君は気づいてるんだろ?優花くん。」
「いや、全く分かんないですよ。どうしよう!分かんない!俺天才なのに!」
「お前が天才だったら、俺はどうなるのか?神なのか?いや、神なのは当たり前か!」