覚醒??
その後もお化けを沢山見た。でも、どれも倒せなかった。他の人が倒すか、僕が逃げるかだ。
「テストどうだった?」
「不安しかないです。」
同じく……僕何も出来なかった……
「オレ忘れ物した!わりぃ!先戻っててくれ!」
「何してるんですか?方向音痴を1人にする訳には行かないので、ついて行きます。裕太さん。先に戻っておいてください。」
あっ。はい。来るまでの道はほぼ一本道で分かりやすかったし、帰れるか!
「おい!お前!」
僕ですか?あっ。テストの前に絡んできた、絡んじゃダメなタイプな人。
「お前さ。超弱いじゃん!魔法使えないんだろ。属性は無い。魔力もない。そんなお前が夢魔法だなんて、笑えるよな!」
ごもっとも。
「夢魔法ってなんだと思ってんの?」
哲学。
「お前の友達も雑魚なんじゃない?」
オレの友達が雑魚?
俺は神楽優花。裕太の幼なじみ。なんかいきなり転生させられた。今めちゃくちゃワクワクが止まらねぇ!入団テストは俺めちゃくちゃ活躍して、カッコよかったし!今は忘れ物を取りに行っている。
「まったく。なにを忘れたんですか?」
何を忘れたのかを忘れた。
「なんですかそれは!ここまで来た意味ってあるんですか!?」
今考えるから待って。
「ホントになんなんですか。馬鹿なんですか!?」
俺は天才だぜ?
「何を根拠に。さすが馬鹿ですね。」
なんで俺ばっかりバカバカディスられないといけないんだろ。
「もう。あなた、方向音痴で他人を巻き込んでいることを自覚してください。」
俺方向音痴じゃない。
「どっちから来ましたか?」
こっち。舐めてんのか。
「真反対です。よく今まで生きて来れましたね。」
道が分かんなくても生きていける。
「なら、私先に帰りますよ?いつ帰れるか分かりませんし、案内人でもないですし。」
OK!キララ行っちゃったし、俺は何を忘れたか思い出すか!なんだっけ?覚えてないわ〜。
「お前さ。超弱いじゃん!魔法使えないんだろ。属性は無い。魔力もない。そんなお前が夢魔法だなんて、笑えるよな!」
「ごもっとも。」
「夢魔法ってなんだと思ってんの?」
「哲学。」
うわっ。裕太と誰だっけ?絡んじゃダメなタイプの人だっけ?
「お前の友達も雑魚なんじゃない?」
俺のことかな?さっきからディスられてばっかりだ。
「オレの友達が雑魚?」
あっ。裕太のこと怒らせてる。
「何を根拠に物言ってんだクソが。」
怒らせちゃダメなタイプなのに。
「ハァァァ?お前の方が身の程知らずなんだよ!俺は魔法界指折りの上級魔法使い、日坂悠火なんだよ!普通はお前らなんて話すことなんて出来ないんだよ!下級民雑魚め!」
「お前がどんな奴だとしても、俺の友達、優花をバカにしたやつは許さねぇ。」
俺の為に…いつもバカにされてる気がするのは俺だけ!?
「爆発魔法!」
ヤバいー!俺今ここにいない方が絶対いいじゃん!
「ウグッ……ハァハァ……魔法が使えなくても、どんなに雑魚だろうでも、俺には俺の戦い方をしてやる!他人がどうだとか、関係ねぇ!」
うわっ。マジで俺どうすればいいのぉぉぉ?