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96話 三角関係

今はもう夜だ


2回目のテント泊の場所に到着すると昨日同様、騎士達は手際よくテントを設営した


設営箇所は昨日と同じで、ダイニング用のテントを中心に円状に設営している


今日は川に沿っての移動だったので、今日もお風呂に入れた


だが明日からは川を離れて首都の方へ向かう

明後日にはホワイト帝国の町に着く

そして明々後日は昨年、スザンナが療養で滞在した離宮へと到着する予定だ


アンディとヴィッキーは入浴も済ませ、2人で手を繋ぎ夜空を見ようとテントが設営されている中を散歩していた


「本当ね!すごい星空だわ」

ヴィッキーが喜んでいる


「この辺りは人里からも離れているから空気が澄んでいるのかな?

すごく綺麗な星空だよね」

アンディも星空を見上げながら話した


「あっ!流れ星!」

「えっ!どこ!?」


仲睦まじい2人の様子を、後ろから付いて来ている男性騎士2人と女性騎士2人は微笑ましく見ていた


将来のライシャワー公国の大公と大公妃だ


フレッドは長年結婚をしなかったが、最近ようやく結婚した

そしてこの若い2人だ


ライシャワー公国は安泰だな、と騎士達は嬉しかった


だが一人、あからさまにアンディに対しで嫉妬の炎を燃やしている騎士がいた


若いまだ少年騎士だ


他の騎士達は知っているが、この少年騎士はヘンリーの恋人だ


ヘンリーがアンディに一目惚れしてアプローチを掛けているので面白くないのだ


だがヘンリー同様、仕事はしっかりと(こな)しているので問題はない


あくまでもプライベートの問題なので、他の騎士やロバート団長からは何も言う事は出来ない


ただただアンディに嫉妬しているだけだ


そんな事を知ってか知らずか、アンディとヴィッキーの仲はとても良い


それなのにヘンリーに愛されるアンディが許せないのだ


「そろそろテントに戻ろうか」

アンディがそう言うと

「うん」

とヴィッキーも頷いた


ヴィッキーが休むテントの前まで来るとアンディは

「おやすみ」

と言ってヴィッキーのおでこにキスをした


ヴィッキーは微笑みながらテントの中へと入って行く


アンディは振り返ると女性騎士に

「それではよろしくお願いします」

と声を掛けた


女性騎士達は

「はい」

と返事をすると、テントの入口と後方へと別れて警護体勢に入った


アンディは自分が休むテントへ来ると、先程と同じように

「それではお願いします」

と男性騎士に声を掛けた


「お任せ下さい」

一人の騎士は返事をしたが、若い少年騎士はぶすっとした表情だ


アンディは「?」と思いながらテントへと入って行った


  ♪♫♬ ♬♫♪


翌朝、アンディは目が覚めるとテントから出て川へと向かった


早朝の空気はとても澄んでいて気持ちがいい


アンディは川の縁に片膝をつき、顔を洗った


水が冷たくて目が覚める


「アンドレアス様」

後ろから声を掛けられた


せっかく気持ちのいい朝を堪能していたのに、アンディは一気に憂鬱になってしまった


立ち上り振り返ると、ヘンリーがタオルを持って近づいて来た


「ありがとう」

アンディはタオルを受け取ると顔を拭いた


「アンドレアス様、この辺りを散策しますか?」

ヘンリーが聞いてきた


「ヘンリー卿は任務中では?」

「いえ、今は休憩中です」


休憩中か、ヤバイな


アンディはそう考えると

「いえ、ダイニングに行きます」

と返事をしてヘンリーの横を通りすぎようとしたが、ヘンリーはガシッとアンディの腕を掴んだ


「もう、つれないなアンドレアス様は」

そう言い微笑みながら身体を寄せてきた


ヤ、ヤバイ…よな


魔法を使って逃げようか?

いや、ヘンリー卿は魔法学校では優秀な生徒だった


魔法を学び始めて1年ちょっとの自分の魔法が通用するか?


ムリかもしれない


実力行使で逃げるか?

だが相手は騎士だ


アンディは一瞬でそこまで考えた


2択だ


魔法か

実力行使か


実力行使だ!

そう決めた時「ヘンリー!」と叫び声がした


声の方向をみると、昨晩の少年騎士が怒りの形相でこちらに向って来る


「アンドレアス様!ヘンリーから離れて下さい!!」


そう怒鳴られたアンディは

「いや、僕じゃなくてヘンリー卿だろ」

とヘンリーを指さした


「ヘンリー!俺がいるのになんで他の男にちょっかいを掛けるんだ!?」


アンディは頭の中が真っ白になった


ん?

この少年はヘンリー卿の彼氏?

いや、彼女?

いや、彼氏か


アンディは少しづつ状況を把握し始めた


「ケネス、俺はお前も大切だよ?」


ケネスと呼ばれた少年騎士はヘンリーに詰め寄ったが、ヘンリーは片手でアンディを捕まえたまま、もう片方の手でケネスの頬を撫でた


ケネスはほっとした表情になったかと思ったら、今度はアンディを睨みつけた


「アンドレアス様はヴィクトリア様がいらっしゃるでしょう!?

ヴィクトリア様を裏切るおつもりですか!?」


いや、なんでそうなる?


「僕はヘンリー卿を何とも想っていません」

「ああ、つれないなアンドレアス

俺はこんなに愛しているのに」

ヘンリーはそう言うと掴んでいたアンディの腕を引き寄せた


アンディはヘンリーの胸の中でガシリと抱きしめられてしまった


「ちょっ、何するんですか!?離して下さい!ヘンリー卿!!」

「何してるんですか!?アンドレアス様!

ヘンリーから離れて下さい!!」


おいっ!少年!お前の目はどうなっている!?


アンディはそう叫びたくなった


だがとにかくヘンリーから逃れるのが先決だ


アンディは両手でヘンリーの胸をグイグイ押すがびくともしない


ケネスはアンディをヘンリーから引き離そうと、アンディの身体をグイグイ引っ張っている


ヘンリーは構わずアンディに口づけしようと顔を近づけて来た


「わー!!」

アンディは叫びながらヘンリーの顔を近づけないように抑えている


遠目で見れば、男3人がじゃれ合っているように見える


デイブはこの3人の後ろでアンディを助ける事もなく、お腹を抱えて笑っているのだった



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