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93話 案内

お茶を飲み少し休憩を取ってから、アンディ達はダイニング用のテントから出た


するともう何個ものテントが張ってあり、更に騎士達が手際よくテントを設営している


「我々の就寝用のテントはこのダイニング用のテントを中心に囲むように張られています

更に我々のテントを囲むように作られているテントが騎士達や使用人の休むテントです

ダイニング用のテントを中心に円状に設営しているのです」

ダニエルが説明をしてくれた


「テントの中を見てもいい?」

ヴィッキーがそう聞くと

「どうぞ」

とダニエルは答えた


すぐ目の前に張られているテントに近づくと、デイブが入口の布を片手でめくった


中に入るとけっこう広い


テントに入ると右側に小さな椅子とテーブルがあり、奥にベットがある

床にはカーペットも敷かれていた

簡易ベットと言っていたが、想像より立派なベットだ


「すごい」

「普通のお部屋みたい」

アンディとヴィッキーが驚嘆した


「立派だな」

デイブはヒュウと口笛を鳴らした


「僕達は個室ですが、騎士達や使用人達は3〜5人でひとつのテントで寝泊まりします」

「すごいわね」

ソフィアも驚いている


テントの左右には小さな窓もあり、上で2ヶ所結んである紐をほどくと窓が開くという仕組みだ


「すごいね」

アンディは感心した


「トンプソンの領地は広いですから視察の際にはよく使うので、改良に改良を重ねてこの形になりました」


なるほど


見た感じ、居心地も良さそうだ

夜、眠るのが楽しみになってきた


「騎士達のテントも見ますか?」

「うん、見てみたい」

「俺も」


ダニエルの提案にアンディとデイブはすぐに返事をした


「テントには厨房とお風呂のテントもありますよ」

エマが補足した


「えっ!?お風呂にも入れるの?」

ヴィッキーとソフィアが驚いた


「はい

いつも入れる訳ではありませんが、ここは川が近くにあるのでお風呂の準備が出来ます」

「そうよね、お風呂となるとけっこうな量の水が必要だものね」

ソフィアが納得した


「厨房とお風呂のテントは出来てるのかしら?見てみたいわ」

ヴィッキーは興味津々だ


「食事の準備があるので厨房のテントは先に作りますからもう出来ています

お風呂の方はわかりませんが…行ってみましょう」

ダニエルはそう言うとテントから出たので、皆後に続いた


厨房のテントはテントが建ち並ぶ中では1番川に近い所にあった

ダイニング用テントくらいの大きさのテントが2つ並んで張られている


中に入ると簡易の竈門が3つあり、大きな窓も付いていて開けられている

天井は中心にポッカリと穴が空いているようになっていた


煙や熱を逃がす為のようだ


先程お茶を飲んだので、ひとつの竈門ではお湯を沸かした形跡もある


テントの中央には大きなテーブルがあり、既にまな板や包丁や野菜が並んでいた


厨房担当の男性が

「今から今晩と明日の朝食の準備をします」

と微笑みながら教えてくれた


「ご苦労さまです

よろしくお願いします」

アンディが労うと、男性はキラキラした目になった


「アンドレアス皇子にそう言って頂けると感激です

腕をふるいますよ」

そう言うと両手の袖をめくり上げた


アンディはもうホワイト帝国の第二皇子ではないが、やはり長年そう言われていたので帝国民はよく『アンドレアス皇子』と呼ぶ


最初のうちは訂正していたが、最近は諦めてしまった


「楽しみにしていますね」

「はいっ!」


男性は更にキラキラした目になってしまった


厨房のテントを後にすると、ソフィアがダニエルに聞いた


「お風呂用のテントもこの辺りに設営するの?」

「はい、水が必要ですからこの先に設営します

…まだ出来上がっていないようですね」


ダニエルは少し遠くを見つめているのでその視線の先を見と5人の騎士が木を運んで組み立てている

足元にはウッドデッキの様なものが出来上がっていて、その上で木を組合せてバスタブの様な物を作っていた


「お風呂は少し時間がかかるのです」

「大変ですね」


アンディが申し訳なさそうに言うが、騎士達は手際よく組み立てていく


「遠征や視察の時もよく使うので、彼らは慣れていますよ」

ダニエルがそう言う間に、もうバスタブは出来上がりそうだ


「それでは騎士達のテントも見にいきますか?」

「そうだな、行ってみよう」

デイブがそう言うと

「ではこちらです」

とダニエルが案内をした


騎士達のテントはあらかた出来上がったようだ

そのうちのひとつのテントに入ると、奥にベットが3つ並んでいる


アンディ達が寝泊まりするテントのようにテーブルや椅子などはなく、本当に寝るだけのようだ

「ここは3人用みたいだな」

「そうみたいだね」


くるりと振り返り

「5人では狭くない?」

とアンディが聞いた


「5人用のテントはもう少し大きく、ベットは大型の物がひとつでそこに5人で寝ます」

ダニエルはニッコリ微笑んだ


「騎士達は野宿などもしますのでこのようにテントで休める事の方が稀なため、少々狭くても文句はないようです」

「さすが騎士ね」

「たくましいわ」

ヴィッキーとソフィアが感心した


騎士達のテントを見終わり、外に出ると

「食事までまだ時間があります

テントで休憩されますか?」

とダニエルが聞いた


「少し散歩してもいいかしら?

ずっと馬車で座っていたから少し歩きたいわ」

ヴィッキーが聞くとダニエルはニッコリ微笑んだ


「このテントが張られている場所ならば構いませんよ

父が言った通り野生動物が出ますので、テントの張られていない所には行かないで下さい」

「わかったわ」


ヴィッキーがそう返事すると、ヴィッキーとアンディは手を繋いだ


2人は見つめ合うとニッコリと笑って歩き出した


2人を見送ってデイブはソフィアをチラリと見た

「俺達も散歩する?」

「もう、少しは気を使ってあげなさいよ」

とソフィアはため息をついた


「私達はダイニングでお菓子でも食べましょう」

ソフィアはそう言うとデイブの手を取り歩き出した


デイブはグイグイ引っ張られながら

「お、おう」

と返事をした


「私はお茶とお菓子の準備をさせます」

エマがダニエルにそう言うと、厨房のテントへと向かった


一人残されたダニエルは「警備の確認でもするか」と呟き、歩き出した



ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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