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92話 野営

「ダンはそのベアトリス嬢と文通しているんだ」


デイブがさらっと言ってしまった


「わー!」

ダニエルは真っ赤になってデイブの口を押えたがもう遅い


「えっ!ベアトリスと!?」

「まぁ!」

「お兄さま、女性と文通なんてしていたんですか」


女性陣の反応は様々だ


「いつから?お付き合いしているの!?」

ソフィアが興味津々で聞いてきた


ダニエルはもはや言い逃れも出来ないので、諦めて話し出した


「その…1年くらい前に知り合ってから文通を…

本当にただ文通しているだけで!」

「文通してるなら、向こうも気があるよな?」


デイブは女性達の意見を求めた


「ベアトリスはとてもいい子よ

何の気もなしで文通するとは思えないわ」


ヴィッキーの一言にダニエルの顔が明るくなった


「そ、そうなんですか!?」

「ええ、優しくていい子よ」

「ですよね!」


ダニエルはうんうんと頷いている


「ホワイト帝国に行ったらソフィアを紹介する為にお茶会を開く予定なんだけど、それにベアトリスも招待してるわよ」

「そうなのか?

いいじゃないか!そのお茶会にダンとエマも招待しよう」


デイブは楽しそうだ


「えっ!僕は…」

とダニエルは両手を振るが嫌とは言わない


「ダン、せっかくなんたから参加しなよ」

「そうよ!エマも参加すればいいわ

ベアトリス嬢とは顔見知りなんだもの」

「私は構いません」


アンディとソフィアの後にエマがあっさり参加を承諾したのでダニエルは驚いた

「ぼ、僕だって行くよっ!」

エマに対抗意識でも持っているのか、ダニエルも承諾した


「わ〜楽しみね」

ヴィッキーが手を合わせて喜んでいる


レイモンド皇帝の結婚式は盛大だか、皇帝の結婚式なので少々堅苦しいイメージがあり憂鬱でもあった


たがこんな事があるなら結婚の祝賀行事に参加するために首都に行くのも悪くない


皆、楽しみが増えて喜んでいた


  ♪♫♬ ♬♫♪


翌日は日が登るとすぐに出発をした


早朝だというのに朝食もしっかり準備されて、村を出る時は大勢の村人達が見送りに来ていた


「トンプソン辺境伯は領民に慕われているんだね」

アンディは馬車に揺られながら呟いた


「父はいつも領民の事を1番に考えています

だから領民からも慕われるのでしょう」

ダニエルは胸を張って言った


「伯父上だってライシャワー公国の民から慕われてるぞ」

デイブがあたり前のように言うとアンディは頷いた


「そうだね、師匠も皆から慕われてる

僕も頑張らないと」

「それは僕も同じです

僕も父のようになるよう、頑張ります」


アンディとダニエルは微笑みあった


その日はまた別の村で宿泊をして、翌朝も同じように出発した


この村でも村人達は歓迎してくれた


村を後にすると

「今夜からはテント泊になります

予定どおりに進めれば3日テント泊をして次の村に到着日します

次の村からはトンプソンの領地ではなくなりますが、今までの村と同様に準備はさせてあります」

ダニエルが説明した


アンディは

「手際がいいね」

と感心した


「僕達も首都との往復によく立ち寄りますから

今日からは少し早めに移動を終えます

テントや食事の準備もありますので」

「わかりました」


アンディはそう返事をすると、馬車の窓から外を見た


トンプソン辺境伯の領地は広く田園風景が多かったが、今は随分と閑散としてきた


テント泊というものをした事がないアンディは楽しみだった


  ♪♫♬ ♬♫♪


まだ日が高いうちに一行はテント泊をする場所に到着した


アンディ達が馬車から降りようとするとロバート団長が馬車の外から声を掛けた


「テントを設営しますので、もう少々馬車でお待ち下さい」


ロバートにそう言われ

「わかりました」

と返事をして、アンディ達は再び馬車の椅子に腰掛けた


「テントっていくつも張るの?」

アンディが聞くと

「はい

ダイニング用の大きなテントと我々は個人用のテントで休みます」

「個室なのか

騎士や使用人達も?」

「いえ、彼らは3人〜5人程度のテントです」

「そっちも楽しそうだな」


デイブも興味津々だ


「テントの中に簡易ベットを置くだけのシンプルな物です

暑ければ窓のような物も付いてますから開けてもいいですよ」

「楽しみだな、早く出来ないかな」


アンディもワクワクしている


しばらく待っていると再びロバート団長がやって来た


「ダイニング用のテントが出来上がりました

どうぞ」

そう言うと馬車のドアを開けた


3人が馬車から降りると、ヘンリーに案内されたヴィッキー達もいた


ヘンリーはアンディを見つけるとニコリと微笑みかけるが、アンディはそそっとデイブの後ろに隠れた


デイブは笑いを堪えている


ダイニングのテントに入ると、テントの真ん中に大きなテーブルがあり、7脚の椅子がある


テントの入口から真正面の場所に、既にトンプソン辺境伯が座っていた


そして左右に3脚ずつ椅子が置かれているので、男子と女子に別れて座った


「しばらくはこのテントでの生活となる」

トンプソン辺境伯が口を開いた


「そんなに不自由はないはずだが、何かあれば言って欲しい」

「わかりました」


皆を代表してアンディが返事をした


「今日はここで泊まりとなる

村と違い何もない場所だ

野生の動物もいるので、単独での行動は絶対にしないように」

「はい」


「それではお茶でも飲みながら休憩しようか」


トンプソン辺境伯がそう言うと使用人がお茶の準備を始めた


テントで装飾品もなくシンプルというだけで、それ以外はいつもと同じ感じだ


「何個もテントを張ると聞きました

どのような物か見て回っても良いですか?」

「テントを張っているこの一帯ならば人も多いので野生動物は入ってこないだろう

構わんよ」


アンディの要望にトンプソン辺境伯は心良く承諾した


「私達がライシャワー公国で泊まったテントとは全然違うわ

アンディ、私も見てみたいわ」

「私も」


ヴィッキーとソフィアもアンディ同様、物珍しいので見てみたいようだ


「お茶を飲んだら見に行こうか」

デイブがそう言うと、続けてダニエルが話した

「皆が休むテントに案内にするから、その時に見て回ろう」


「うん、お願いするよ」

と頼んだアンディ達はワクワクしながら、淹れたてのお茶を飲み始めるのだった



ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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