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88話 恋バナ

ホワイト帝国の首都へと向かう一行は、青空のもと順調に進んでいた


女子の馬車では恋バナで盛り上がっている


「ではソフィとデイビット様は幼馴染だったのですね?」

エマは驚いている


「そうよ

ヴィッキーと3人でいつも一緒に居たわ」

ソフィアはクッキーをつまみながら応えた


「そんな子供の頃から一緒に居て、いつからお好きになられたんですか?」

「いつからだったかしら?」


ソフィアは馬車の天井を見ながら考えた


「わりと子供の頃から好きだっでしょ?」

ヴィッキーがソフィアに代わって答えた


ソフィアはコクリと頷いて

「そうね、デイブと一緒にいたいと思うようになったのは10歳の頃かも

デイブがいつかホワイト帝国に帰ってしまうって考えるようになってからね」

「そうなんですね」


「エマは好きな人はいないの?」

ソフィアは逆にエマに聞いた


「いません」


即答でキッパリ言い切った

ソフィアとヴィッキーは固まってしまった


しばらくの沈黙の後、ヴィッキーがようやく話し始めた

「じゃあ、どんな男性がタイプなの?」


「そのように考えた事がないですね

父や兄と共に領地を走り回り、領民が安心して暮らせるようにとばかり考えていましたから」


「もう、エマったら」

「でも皇太子妃選別の時はエマもしばらくは宮殿に居たじゃない

あの時に出会いとかなかったの?」


「ありません」


再び即答でキッパリ言われてしまった


「もう、エマったら」

これも2度目の台詞だ

令嬢というよりは令息のようなエマの事が心配になってしまう


「じゃあ、今回の舞踏会は出会いがあるかもね」

「出会いですか?」

「そう」


舞踏会と聞いて、ソフィアも頷いた


「そうよ!エマ

今回は皇帝陛下の結婚の舞踏会なんだから外国からも大勢の要人が集まるわ

その中に運命の人がいるかも!」

「運命の人、ですか?」


「エマは本当にそういう話しに無頓着なのね」

ヴィッキーが苦笑いしている


「運命の人は置いといて、首都に着いたらウィリアムズ邸にも遊びに来てね」

「はい、お伺いさせて頂きます

ヴィッキーもソフィもトンプソン邸に遊びに来て下さい」

「ええ、必ず伺うわ

約束よ」

ヴィッキーがウインクした


エマはコクコクと頷いた


  ♪♫♬ ♬♫♪


男子の馬車は色気がないかと思いきや、こちらも恋バナで盛り上がっていた


「え!ダンは首都で知り合った令嬢と文通してるの!?」

アンディが叫んでしまった


ダニエルは真っ赤な顔でアタフタしている

少し照れながら、話し始めた


「1年くらい前に父のお供で首都に3ヶ月程滞在していて…

その時に夜会で知り合った令嬢と文通を…」


デイブはアンディの隣に座っていたがダニエルの横に移動すると、ダニエルの肩にガシッと手を回した


「ダン、これはチャンスだ

結婚の祝賀行事は10日は続く

舞踏会でダンスに誘うんだ」

「えっ!?でも…」


何故かアンディも瞳をキラキラさせ

「ダン!デイブの言う通りだよ!」

と興奮している


デイブは少し考えて

「そうだな…祝賀行事の後半の舞踏会にはパートナーとなってエスコートするまで持って行こう」

と課題を出した


ダニエルは驚いてデイブを見ると

「む、無理だよ!」

と両手をブンブン振っている


「何、言ってる!

文通してるって事はその令嬢もダンに気があるからだ!

大丈夫だ!俺が付いている!!」


何が大丈夫なのかイマイチわからないが、ダニエルはデイブの勢いに

「う…うん、そうだね」

と頷いてしまった


デイブはダニエルをユサユサゆすりながら

「もっと元気出せ!こーゆーのは勢いだ!」

と鼓舞すると、ダニエルはデイブの勢いに負けてしまった

「そう…だね、頑張るよ!」


「その令嬢はどちらの方なの?」

2人のやり取りを見ていたアンディが聞いた


デイブはダニエルを揺するのを止めない

ダニエルは揺すられながら

「ベアトリス・ナイトレイ・ターナー令嬢っておっしゃるんだ」


アンディは少し考えて

「確かその令嬢は皇太子妃選別に参加していたはずだよ

エマも知っているんじゃないかな?」


「えっ!?」

ダニエルの顔が青くなった


まさか文通をしている令嬢が妹の友人だなんて!?


いや、だがベアトリス嬢もエマもそんな話しはしていない

しかもエマはあの性格だ

皇太子妃選別も父の間者として潜入したのだから、友人を作るハズがないか


そう考えて、ダニエルは少し安心した

「妹は人見知りなので、おそらく宮殿に居た間は部屋に籠もっていたと思いますよ」


だが皇太子妃候補同士の交流の夕食会なんかもあったはずだ

そう考えたアンディは

「そうなんだ

でも面識はあるだろうから、後で聞いてみよう」

と逆にダニエルを不安にさせてしまった


  ♪♫♬ ♬♫♪


今日はまだトンプソン辺境伯の領地内での移動なので、領地内の村に到着すると、一行は村長の家へとやって来た


村長や村の人達が大勢で出迎えてくれている


トンプソン辺境伯は馬から降りると村長らしき人物へと歩み寄った


「村長、すまんな大勢で押しかけて

一晩だけ厄介になるぞ」

「ようこそおいで下さいました、領主様

旅の疲れを癒して下さい」


そう挨拶をすると村で1番大きな家、恐らく村長の家だろう

その家へと招き入れた


トンプソン辺境伯は村長の後に付いて行き、続いてデイブはソフィアと、アンディはヴィッキーと腕を組み家に入って行った


ダニエルは騎士達に向って

「騎士の諸君は村の人達の家をお借りしてある

個々に別れて休憩をとる者は休憩をとって

引き続き護衛の者は疲れているだろうが、お願いするよ」

と叫んだ


エマは村の婦人達と話しをしている


「皆さまは好き嫌いはないようなので、お食事はさほど気にしなくて大丈夫です

お嬢様方はお風呂に入りたいと仰るかもしれませんので、その準備をお願いします」

「畏まりました」

エマの指示を受けた婦人達は腕まくりをして散って行った


ロバート団長とトンプソン家の騎士団長がダニエルの側に来ると

「後は我々で対応します

ダニエル様とエマ様もお休み下さい」

と促した


ダニエルはエマを見るとコクリと頷いたので

「では後はお願いします」

と言ってエマと村長の家に入って行った


ロバート団長はダニエル達を見送ると

「しっかりしたご令息とご令嬢ですな」

と感心した


「小さい時から辺境伯に鍛えられていますからね

私もダニエル様とエマ様のご成長が楽しみです」

トンプソン家の騎士団長は楽しげに応えた


「さて、我々は今夜の警備の確認をしますか」

「そうですね」


団長達は休む事なく、仕事へと戻っていった


ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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