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85話 親交

トンプソン辺境伯はフレッドとどうやって知り合ったか話し始めた


「なに、エマが言ったようにここは何もない所なので、私も若い頃はよく外へと遊びに出ていました

ここはホワイト帝国の首都よりライシャワー公国の首都の方が近いので、お忍びという事もあり、私はライシャワー公国へよく遊びに行ってたのですよ」


それって不法入国じゃないか?

とその場にいた全員がそう思ったが、それを口に出す者はいなかった


「当時、スー

…アンドレアス様のお母君スザンナ様は1年の1/3をライシャワー公国で過ごして居られてね


ある時、海で遊んでいる私にスーが気付いて声を掛けて来たんだよ


その頃からフレッドは必ずスーと一緒にいてね

私がトンプソンの息子だと知ってもアイツもあの性格だ

私と一緒に遊ぶようになったんだ」


つまりトンプソン辺境伯は不法入国し、フレッドはその不法入国者と意気投合したという事か


「そうだったんですか

それでは養父上と母上とは子供の頃からの友人だったんですね」


アンディはトンプソン辺境伯の不法入国と、フレッドが不法入国者を見逃していた事には触れずにうまくまとめた


『上手い!』

さすがもと皇子だ

皆、感心した


「スーが皇后になるまで、よく一緒に遊んだよ

私はボードが得意でね

フレッドとよくやっていたよ」


トンプソン辺境伯の『ボード』というキーワードにアンディが反応した


「ボードをされるんですか!?

僕も最近、始めたんです!」

「おや、それは良いですな」

「デイビットに教えてもらい始めました

デイビットはとても上手なので、教えてもらっています」

「ほう」


トンプソン辺境伯が感心しながらデイブを見た


「僕は伯父上に教わったんです」

「なるほど」

トンプソン辺境伯は楽しそうだ


「私も早く息子のダニエルにここを任せて、ライシャワー公国で余生を送りたいものだ」


ダニエルは肉にナイフを入れながら

「早くに引退するとボケますよ

まだまだ頑張って下さい」

とトンプソン辺境伯の案を却下した


トンプソン辺境伯はやれやれといった表情だ


「ヴィクトリア様とソフィア様は、温泉に入られたんですよね

いかがでした?」

エマが女性らしい会話に変えた


「とても良かったわ

お肌がすべすべになって、ハリも良くなった感じがするもの」

ヴィッキーが楽しそうに答えた


「あの温泉は美肌効果の他に血行促進の効能もあります

その為ハリも良くなるのです」

「そうなんですね

エマ嬢は毎日あの温泉に入られるのでしょう?

とてもお肌がキレイですわ!」


エマはナイフの手を止めるとヴィッキーとソフィアに向ってニッコリと微笑んだ


「ありがとうございます」


エマはあまり表情を出さないタイプだが、きっと同性で同世代の友人があまりいないのだろう

ニッコリと微笑んだ顔は本当に嬉しそうだった


皆、意気投合してとても楽しい夕食となった


  ♪♫♬ ♬♫♪


夕食が終わりトンプソン辺境伯は仕事が残っているので退出したが、アンディ達は場所をサロンに移して語り合った


エマとヴィッキーとソフィアはすっかり仲良しになっている


シャンパンを飲みながら

「もう!ヴィッキーって呼んで」

「私もソフィと呼んでよ!」

と親しくなっている


エマは少し照れたような仕草で

「ではそのように呼ばせて頂きます」

と答えた


「もっと打ち解けなきゃ!」

「そうそう、エマは私達より年下なんだからもっと元気よくてもいいくらいよ」


旅の疲れの後にシャンパンを飲んだせいか、ヴィッキーとソフィアは結構酔っている


「ダンは乗馬が得意なんだ」

デイブも楽しそうに話していた


男性陣も既にお互いを愛称呼びになっている


「こんな所だから

何もないけど土地は広大だから、よく馬を走らせに行くんだ」

ダニエルも楽しそうに話している


「僕も乗馬は好きだよ

広い場所で思いっきり走らせるのが好きなんだ」

アンディも楽しそうだ


ダニエルもエマもこの辺境の地では同年代の友人が少ないのだろう

打ち解けると、とても楽しそうだった


6人は夜遅くまで語り合うのだった


 ♪♫♬ ♬♫♪


翌日は休憩と明日からの移動の準備となる


準備は使用人がするので、アンディ達はダニエルの案内で城の外へ出ていた


ダニエルとエマはそせぞれ自分の馬に乗っている


アンディは自分の前にヴィッキーを乗せ、デイブはソフィを乗せていた


6人の側には騎士達もいる

トンプソン辺境伯の騎士が5人とアンディ達の護衛が8名付いていた


そのなかにはヘンリーもいる


一行は小高い丘に登ると、トンプソン辺境伯の領地を見渡した


「ここは土地が広いので民家は点在しています

ライシャワー公国が近いので気候も首都に比べて温暖な為に、農業も盛んです」


アンディ達は辺りを見渡すと、確かに畑が延々と続いている

遥かに彼方に家が数軒、見えるくらいだった


「素敵な風景ね」

ヴィッキーが呟いた


長閑(のどか)なんですが、ここはライシャワー公国とボルジア国と隣接しています

ライシャワー公国は友好国なので問題ありませんが、以前はこの農地を求めてボルジア国が侵入して来たそうです」

「今もですか?」

「いえ、ここ数年はありません

父の影響が大きいようです」

「流石ですね」


アンディは長閑な風景をゆっくりと見た


ボルジア国はホワイト帝国を狙っている

この長閑な風景が壊れなければ良いが…

アンディはそんな不安に襲われた


側にいるヴィッキーが気付いたのか、手綱を握るアンディの手に自分の手を添えた


アンディはハッと我に返りヴィッキーを見ると、ヴィッキーはニッコリ微笑んでいる


アンディはヴィッキーの優しさが嬉しくなった

アンディもヴィッキーにニッコリと微笑み返すのだった


ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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