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84話 温泉

トンプソン辺境伯の案内で城へと向って歩いていると、アンディ達の護衛として一緒に来ていたロバート団長がデイブに気がついた


ロバート団長はデイブに駆け寄ると

「若君!もう到着されていたのですか」

と驚いている


それはそうだろ、とアンディは思った


「ロバート卿が団長か

伯父上は随分、心配されてるんだな」


デイブの話しっぷりから考えると、このロバート卿はフレッドの信頼が厚いのだろう


「行程も長いですし、他にもありますからね」

ロバート卿はニッコリと笑っている


デイブは「ん?」となった


ロバート卿の後ろにいるヘンリーに気付いたのだ


「ヘンリー先輩?」

デイブがそう言うと、ヘンリーは

「久しぶりだな」

と声を掛けた


ヴィッキーはアンディに近づくと

「デイブはヘンリー先輩の後に学生代表をしたのよ」

と教えてくれた


デイブの魔力は相当だし、腕前も確かだ

学生時代から優秀だったんだろう


「ソフィと婚約したそうだな、おめでとう」

ヘンリーはデイブに近づくと、デイブの左腕をポンと叩いた


「ありがとうございます

ヘンリー先輩は何故ここに?」

「騎士団の副団長として同行しているんだ」

「そうだったんですか」


もはや主従関係が滅茶苦茶だ

しかし本人達は気にしていない


「ヘンリー先輩はご婚約されていないのですか?」


ヘンリーはデイブ達の2期上なので、婚約者がいてもおかしくない年齢だ


「実は去年、結婚したよ」


その話題にヴィッキーとソフィアが反応した


「えっ!ヘンリー先輩、ご結婚されたんですか?」

ソフィアの問いにヘンリーは微笑みながら

「ああ、去年エレンと結婚したんだ」

「「まぁ!」」

ヴィッキーとソフィアが同時に叫んだ


今日、馬車の中で話していた女性だな、とアンディは思った


確か学生時代から付き合っていたとか


結婚したならば、ヘンリーがヴィッキーやソフィアにちょっかいを出している訳ではなく、本当に人当たりが良いだけなんだ、とヘンリーに偏見を持ってしまったアンディは反省した


しかしそれでもヘンリーがヴィッキーの髪に触れた事を思い出すと不快になってしまう


「騎士の団長?」

突然、トンプソン辺境伯が聞いてきた


「私です」

ロバート卿がトンプソン辺境伯へと進み出た


「ここにいる間は騎士の諸君も休んでいたまえ

城内の警備は私の配下が務める

もちろんこちらの方々の護衛も万全の体制を取っている」

「そういう訳には参りません

主より何があっても側で護衛するよう言いつかっております」


ロバート卿は団長として、アンディ達の安全を確実にしなくてはいけない

ここは譲れなかった


「フレッドは心配性だな

よろしい、それでは城内ではお一人に対して2名の騎士の護衛を許可しよう」

「ありがとうございます」


ロバートは一礼すると

「では早速、警備させて頂きます

ヴィクトリア様とソフィア様には女性の騎士を付けさせて頂きます」


ロバートがそう言うと男性の騎士が4名と女性の騎士が4名、表れた


「それでは行こうか」

トンプソン辺境伯はそう声を掛けると、再び城へ向って歩き出した


  ♪♫♬ ♬♫♪


4人はそれぞれ滞在する部屋へと案内された


ヴィッキーは砂埃を被ってしまっているのですぐにお風呂に入りたいと申し出た


するとトンプソン家の侍女が

「それでしたら温泉にお入りになりますか?

もう一方のお嬢様もお誘いして、ご一緒にお入りになる事もできますよ?」

と言ってきた


「いいわね!

それじゃあソフィも誘って温泉に入りましょ」

ヴィッキーは侍女の案に喜んで答えた


「ではもう一方のお嬢様に伝えて来ます」

そう言うと、侍女は部屋から出て行き、もう一人の侍女が

「こちらの温泉は美肌効果があります

お風呂上がりはお肌がすべすべしますよ」

と笑顔で教えてくれた


「すべすべ?いいわね!」

「きっと殿方もお嬢様方のお肌に触れると驚きますよ」


ヴィッキーはそう言われて、アンディが自分の腕を触る事を想像した

するとボン!と顔が赤くなってしまった


そんなヴィッキーを見て、一緒にライシャワー公国から来た侍女やトンプソン家の侍女はクスクス笑った


  ♪♫♬ ♬♫♪


夕食の席にはトンプソン辺境伯と子息、そしてエマ嬢も居た


以前、ホワイト帝国でリアが皇帝と皇太子に呪いを掛けた時、エマの働きでアヤカが浮上し、呪いが行われる事に気が付いた


結局リアの方が一枚上手だったので、呪いを防ぐ事は出来なかったのだが…


アンディとデイブはエマ嬢の働きに感心していた


娘がこんな働きをするのだから、子息も相当切れ者だと想像出来た


子息はトンプソン辺境伯に似た、鋭い目つきの若者だ


年齢はアンディ達より少し年上といった感じだ


「エマ嬢には皇太子妃選別の時に随分、助けられました」

デイビットが改めて感謝を伝えた


「いえ、私は父に言われた通りにしただけです」

エマは同年代とは思えない程の落ち着きっぷりだ


もしかしたら自分達より歳下かもしれないエマを見ていると、キャピキャピした自分達が恥ずかしくなる


「エマ嬢とご子息のダニエル様はレイモンド皇帝陛下のご結婚式に参列はするのですか?」

デイブが聞くと、トンプソン辺境伯の子息・ダニエルがニッコリと微笑みながら答えた


「僕と妹は結婚式には参列しませんが、披露宴と舞踏会には出席します」

「では明後日から一緒に首都へ向かうのですね」


デイブ達は明後日、首都に向けて出発するが、その時はトンプソン辺境伯も一緒に出発する予定だ

それにエマとダニエルも加わるという事なのだ


「途中、テント泊になるかと思いますが大丈夫ですか?」

デイブがエマに聞いた


自分やヴィッキーはライシャワー公国で自由に育ったが、ホワイト帝国の令嬢がテント泊など出来るのか不安になった


「大丈夫です

ここはご覧の通り何もない所ですので、私や兄は城の外の視察の時等はテント泊もしていますので」


相変わらずエマは飄々と語る


「ではこの中でテント泊の経験がないのは僕だけですね」

アンディがニッコリ微笑みながら会話に参加した


「アンドレアス皇子はずっと首都に居られましたからな」

トンプソン辺境伯がワインを飲みながら話しに加わった


「おっと、もう皇子ではなかったな

なかなか癖が抜けなくて申し訳ない」

トンプソン辺境伯が謝ると

「いえ、お気になさらずに」

とアンディも答えた


「トンプソン辺境伯は養父上と知り合いなのですか?」

アンディが気になっていた事を聞いた


トンプソン辺境伯はフレデリック大公をフレッドと愛称で呼ぶ程だ

だがどのような繋がりがあるのか不思議だった


トンプソン辺境伯は少し困ったように話じめた



ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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