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8話 密議

名前と愛称が入り交じってますので紹介します


デイヴィット → デイヴ

ヴィクトリア → ヴィッキー

アンドレアス → アンディ

ティファニー → ティフ

スザンナ   → スー


また随時、ご紹介します(•▽•;)


アヤカはジェイムズ皇太子との夕食を終え、既に別室に移動している


ジェイムズはアヤカを長椅子に座らせて迫っていた


転生前の綾香は既に30歳を越えていたし、男性経験もそれなりにある


だがこの世界では16歳で男性経験もない

ここはまだ初心(うぶ)を装うべきかな、と考えた


「殿下、私は初めてで…」

アヤカが恥じらうように言うと

「それではゆっくり教えてやろう、夜は長いからな」

ジェイムズはそう言うとアヤカを長椅子に横たえさせた


  ♪♫♬ ♬♫♪


翌朝、アヤカは皇太子の胸の中で目を覚ました

アヤカとジェイムズは寝室へと場所を移すと、何度も愛し合った


好感度はアップしたはずだ


あの悪役令嬢がいなければ、事はスムーズに運ぶ

やはりあの悪役令嬢には注意しなければ…と考えていた


アヤカがモゾモゾと動き出すと、ジェイムズも目を覚ました


「あ、申し訳ございません殿下

起こしてしまいましたか」

「いや」

「殿下、私また殿下と夜を共にしたいですわ」

「そうか

そなたの名は?」

「アヤカ・ロン・デニスです」

「アヤカだな

わかった、また呼ぼう

だが、まずは…」

と言うと再びアヤカを抱くのだった


  ♪♫♬ ♬♫♪


デイヴィットとヴィクトリアは街の中心にある噴水に来ていた


少し遅れてアンドレアスがやって来た


「ごめん、遅れてしまった」

「大丈夫よ」

「何かあったのか?」


アンドレアスは息をきらしながら

「兄上が具合が悪いと仰って、なかなか抜け出すチャンスがなかったんだ」


「具合か悪い?」

デイヴィットが「ホントに?」という顔をしている


「察しの通り、女性と過ごす為の言い訳だよ」

アンドレアスは困り顔で話した


ホントあの皇太子はどうしようもない

早く何とかベアトリスを助けてあげたいものだ

ヴィクトリアは本気で考え始めた


3人は前回とは違う遺跡を見に行った

少し遠かったので、見学が終わると遅い昼食を取った


「ねぇアンディ

本当にライシャワー公国に行ってみない?」

突然ヴィクトリアが提案した


「それは行きたいけど…

でも僕が公国を訪問するとなると大変だよ

根回しだけでも1年はかかるよ」


デイヴィットもヴィクトリアと同じ考えだった

「公式じゃなくて、非公式にだ」

「そんな事、出来る訳ないよ」

アンドレアスは残念そうに笑う


だがデイヴィットは

「父上にも協力してもらうよ」

「え!ウィリアムズ大公も?」

さすがに大公まで巻き込むとは考えていなかった


だがウィリアムズ大公の力を借りれば、確かに何とかなるかもしれない


「父上もいずれアンディをライシャワーへ行かせたいと仰っていた

僕もヴィッキーも協力するから、本気で考えてみないか?」


結構マジなんだ


アンドレアスは諦めていたが、もしかしたら行けるかもしれないと考え始めた


「うん!」

「「良かった!」」

デイヴィットとヴィクトリアの息が合う


早速3人で今後の相談をした

結局、この日は夕方までその店に居座ってしまった


  ♪♫♬ ♬♫♪


ジェイムズ皇太子は、結局アヤカと昼過ぎまで情事を重ねた


さすがにこの日はルシル・アン・ネルソン伯爵令嬢との夕食を翌日に延期した


だが皇太子は執務室でケントに

「何故、ウィリアムズ大公女は妃候補ではないんだ?」

と問いただしていた


「ヴィクトリア大公女殿下は留学中でしたし、さすがに大公女を選別に参加させるなどは出来ませんので」

ケントはうんざりしていた


この皇太子は仕事そっちのけで、とにかく女性の事ばかりだ


事務官として側近を務めるはずが、皇太子の相手をする女性の手配ばかりだ


「では大公女を妃として、他の者は全て皇妃にすれば良い」


コイツの頭の中はどんな構造になっているんだ!?


ケントは怒鳴りたい気持ちを抑えながら

「つい先日、皇太子妃選別のお披露目会を皇帝陛下主催のもと行っております

そのような事をすれば皇帝陛下に失礼です」


言葉は優しめに言ったが、失礼どころの騒ぎではない


ジェイムズは少し考えて

「まぁ、いいか

秘密の恋人にしてもよいしな」


マジで殴りたくなった

大公女にそんな事をしたら、宰相である大公がどんな行動に出るか


コイツは帝国を潰すつもりか!?

ケントは心底、呆れた


  ♪♫♬ ♬♫♪


翌日、ヴィクトリアはティファニーと共に宮殿に来ていた


皇后陛下に会うためだ

公式ではないにしても、こんなに早くお目に掛れるとは思ってもみなかった


皇后の私室へ案内され、ティファニーとヴィクトリアは挨拶をする

「皇后陛下におかれましては…」

とまで言うと

「堅苦しい挨拶は良い」


そう言うと、手で女官たちに下がるように合図すると、皆一礼して部屋から出て行った


皇后はふーっとため息をつくと

「ティフ、何があったの?」

と聞いた


あまりにも打ち解けた喋り方をするので、ヴィクトリアは驚いた


ヴィクトリアの表情を見て、皇后は

「ティフ、話してないの?」

と聞いた

「だって最近までライシャワーにいたのよ

まさかスーとこんなに早く会えるなんて思ってなかったから、話してないわ」


ヴィクトリアは困惑した

「えっと…何を?」


皇后はニッコリ笑うと

「ティフの若い頃にそっくりね」

と言う

「あら、今でも若いわよ」

ティファニーが言い返した


「私はね、子供の頃にライシャワー公国に行った事があるの

その時にティフと知り合ってね

以来、文通をしていたのだけど、まさかティフがホワイト帝国に嫁いて来るとは思わなかったわ」

皇后が話してくれた

「私だってスーが皇后になるなんて思わなかったわよ」


という事は、友人であったこの2人は義理の姉妹になったという訳だ


「ホント、世の中って狭いわね」

「本当に」


お硬そうな皇后がティファニーと共にやれやれ、といった表情をしている


ヴィクトリアはこのギャップに馴染むまで時間がかかった






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