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72話 奴隷

デイブとアンディの使い魔のオオフクロウはボルジアの宮殿へとやって来た


あらかじめギルバート作の城内の大まかな見取り図を見せてもらっていたので、大体の構造は頭に入っている


宮殿はよく似た作りが多いので、奥へと向かった


オオフクロウは国王の居城らしき建物の屋根に留まった


宿屋ではデイブはベットの上に座り、アンディは窓際にある椅子に座っていた


「ここが国王の居城かな?」

アンディがデイブに向って話し掛けた

「今回はここには用はないしな

後宮でローレッタとか言う王女を確認しよう」


デイブがそう言うと、二羽は更に奥へと飛び立った


後宮らしき建物まで来ると、明かりの点いている部屋のテラスを目指した


テラスの手摺に留まり、中を確認する


侍女のような女性がパタパタと忙しそうに働いていた


「違うな」

デイブはそう呟くと、別の明かりの点いている部屋へと向かった


アンディもデイブとは別れて、違う部屋を確認しに行く


何度か関係のない部屋だったが、やっとそれらしき人を見付けた


「デイブ!こっちに来て」

アンディがデイブに向って言った


デイブはベットから立ち上がろうとしたので

「違うよ!オオフクロウの方」

「そっちか」


デイブは再びベットに座った


デイブのオオフクロウはアンディの魔力を探し、アンディのオオフクロウの元へとやって来た


二羽はテラスの手摺に留まり、中を見た


薄緑の髪の若い女性が長椅子にもたれ掛かっている


その足元には男性が跪いていた


女性は夜着を着ているようで、外からでも女性の肌が見える


夜着は肩は大きく出て、太もも辺りからスリットが入っている

細く美しい足が太もも辺りから露わになっていた


女性は露わになっている足のつま先で男の顎をくいっと上げた


「サーヴァント、お前は私が買った犬の中で、唯一名前を付けてあげたのよ」

「はい、王女さま」

「ちゃんと私の命令を聞いて、良い仕事をしたらまた褒美をあげるわ」


王女と呼ばれた女性は笑いながら話した


ローレッタはようやく男の顎からつま先を離すと、男はその足を両手で受け止めた


「明日の夜、レイモンド様が夜会に出られるわ

あの女にとってはチャンスね

お前は上手くレイモンド様とあの女が会えるようにするのよ」

「はい、王女さま」


男はローレッタのふくらはぎに頬ずりしている


「これが欲しいの?」

ローレッタはそう聞くと、白い錠剤の入った小瓶を見せた


「はい」


ローレッタは男の頭を撫で、ニヤリと笑った

「私を悦ばす事が出来る?」

「はい」

男はそう返事をしながら、ふくらはぎから更に上へと口付けをしていく


ローレッタは男の頬を触りながら

「いいわ、おいで」

と言った


サーヴァントと呼ばれた男はローレッタの夜着をそっと脱がせるとそのまま長椅子へと倒した


ローレッタはこれが攻略対象者だったらどんなに素敵だろうと考えた


ゲームでは攻略対象者は何人もいるが、ハッピーエンドを迎えて手に入れる事が出来る攻略対象者は一人だけだ


だが攻略対象者全てを集め、こうして自分の足元に跪かせ、自分を求めさせたら…


ローレッタは考えただけでゾクゾクした


  ♪♫♬ ♬♫♪


「アンディ、他の魔法使い達がいる場所へ行くぞ」

「うん」


そう言うと、二羽はテラスから飛び去った


魔法使い達は宮殿の奥深くに作られた木造2階建ての建物にいる


その建物の近くにくると、二羽のオオフクロウは建物の正面の木に留まった


何部屋かは明かりが点いている


明かりの点いている部屋には窓から人も確認出来た


だが見える人は皆ぐったりしている

そして一様に皆、痩せ細っていた


ギルバートの報告通り、長距離の移動や素早い動き、判断力は無理のようだ


今の所、唯一まともに動けるのは先程ローレッタの元にいたサーヴァントと呼ばれていた魔法使いだ


明日、いきなり自分達が現れて「救出に来た」と告げても、信じてもらえるかもわからない


たとえ信じてくれても、それから動けるか動けないかもわからない人を1ヶ所に集めるにも時間がかかる


なるべく短時間で済ませなければならない


そうなると今夜のうちに一人でも協力者を見付け出し、囚われている魔法使い達に明日の救出を伝え、逃げる準備をさせておいて欲しい


「さっきの魔法使いが一番まともだな」

デイブが呟いた


アンディも同意見だ

「うん」


だが先程の事を考えると、あの魔法使いは王女に心酔しているかもしれない


あの魔法使いに協力を求めて王女に報告されては、明日は自分達が奴隷になっているかもしれない


どうしたものか…


そう考えていると、先程ローレッタの元にいた魔法使いが帰って来た


サーヴァントは入口の鍵を開けると中へ入って行った


「あの魔法使いは結構、自由がきくみたいだね」

アンディがそう言うと

「そうだな

アイツが協力的なら楽なんだけどな…」

デイブは顎に手を当てながら考えた


しばらく見ていると、明かりの点いている部屋の鍵を開け、先程の男が部屋の中へ入って来た


その部屋には粗末なベットにぐったりと横たわっている男がいた


サーヴァントはベットで横たわっている男の側へ行くと、ローレッタからもらった小瓶の中身を出した


「貰えたぞ

ほら、飲むんだ」

サーヴァントはそう言うと、男の口に錠剤を入れた


しばらくじっとしていると薬を飲んだ男が

「あぁ…少し楽になったよ」

「そうか、良かった」

「他の連中にもあげてくれ」

「ああ」


サーヴァントは立ち上がると部屋から出て、外から鍵をかけた


そしてまた同じように他の部屋に行き薬を飲ませる


何人目かの時に薬をもらった男が

「お前…またあの女にいいようにされたのか?」

と聞いてきた


「…気にするな」

サーヴァントは寂しそうに笑った


「くそ!あの女…

毒入りの食べ物しか与えずに、解毒剤欲しさに俺たちをいいように使いやがって…!」


食べなければ飢えて死んでしまう

だが与えられる食べ物は全て毒が入っている


魔法使い達は解毒剤欲しさに、ローレッタのいう事を聞かなければならなかった


「…なるほどな」

デイヴは相変わらず、顎に手を当てている


「彼は皆の薬をもらう為に、王女に従順なだけかもしれないね」


あのサーヴァントと呼ばれていた魔法使いを信じて協力を仰ぐか、協力者なしで明日決行するか…


デイブとアンディは決断しなければならなかった



ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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