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67話 親愛

デイブはフレッドの居る執務室のドアをノックして、部屋に入った


「伯父上、参りました」

「あぁデイブ、よく来たね」


フレッドは持っていた書類を机に置くと、立ち上がりデイブに近づいた


「久しぶりだね

ゆっくり遊んでいくといいよ」

「はい

妖精祭りでは羽目を外させてもらいますよ」

「…いや、それも困るけど」


フレッドは苦笑いしながらデイブと来客用のテーブルへと向かった


アンディとヴィッキーも後に続く


4人が椅子に座ると、ギルバートに言われた侍女が冷たい飲み物を運んで来た


侍女が部屋から退出すると、デイブが話し始めた


「出掛けにホワイト帝国で新たな事が浮かび上がりましたよ」

デイブはサマーブルーの飲み物を飲んだ


久しぶりなのでめちゃくちゃ美味い


「何があったの?」

ヴィッキーが聞くと

「ボルジアから来て亡命した女、ジェイムズ皇太子に呪いの薬を飲ませていた女らしい」


アンディとヴィッキーは驚いた

「確か…デニス伯爵のご令嬢で、西の塔から脱獄した?」

「そう」


フレッドは黙って聞いていた


「あの女は皇太子妃選別の時には異常に皇太子妃に執着していた

そして今、レイモンド皇帝がご結婚されるという時に変装魔法を使ってまで、レイモンド皇帝に近づいて来た」


「皇妃の座を狙ってる、って事よね?」

ヴィッキーが考えながら言った


デイブは飲み物を飲み干してしまった

「そうだろうな」


デイブはチラリとギルバートを見ると、ギルバートはドアから外に居る護衛騎士に何か言っている


たぶん飲み物のお代わりが貰えるな、とデイブは安心した


「ボルジア側からすれば、罪人でありながら皇妃になってくれれば有り難いね

ホワイト帝国に干渉出来るようなものだ」


今まで黙って聞いていたフレッドが自分の考えを話した


「そうですよね」

デイブはやれやれといった感じでため息をついた


「でもレイモンド皇帝は真面目な方だ

前皇帝や皇太子と違い、皇妃は持たないと宣言なさっている」

「なら安心じゃない?」

ヴィッキーはホッとした感じだ


「ライシャワー公国では国境近くの村や町で拉致が横行しているんだ」

「えっ!」

デイブは初耳だったので驚いた

フレッドは更に続ける


「ボルジアでは魔法使いを奴隷として使っている

その変装魔法を施している魔法使いは奴隷の可能性が強いんだ」


「「「そうなんですか!?」」」


3人が同時に声を上げた


「今、ギルにボルジアの皇室を探ってもらってるよ」


フレッドがそう言うと、ギルバートは

「もう少々、お待ち下さい」

と声を掛けた


「これは…ライシャワー公国とホワイト帝国の問題は同じかもしれないね」


「元凶はボルジアですね」

デイブが怒り気味に言った


「今はギルの調査待ちだね

ライシャワー公国(こちら)の事もジェフに伝えておこうか」


フレッドがそう言うと、フレッドの左肩に使い魔の鳥が現れた


使い魔はフレッドに顔を近づけると、フレッドは左手で顔を撫でた


何だか猫のようにゴロゴロと喉でも鳴らしそうだ


「頼むよ」

フレッドがそう言うと、使い魔は飛び去った


ちょうどその時、侍女がお代わりの飲み物を持って来た


「久しぶりだと、こちらの飲み物が美味しいです」

デイブは嬉しそうにお代わりの飲み物を受け取った


  ♪♫♬ ♬♫♪


デイブは少し休憩すると、すぐにミッチェル侯爵家へ向かった

ソフィと会うのも久しぶりなので、心なしか後ろ姿が嬉しそうだった


夕方になり少し暑さも弱まったので、アンディとヴィッキーはライシャワー大公家の中庭を散歩していた


「今年は街に出ると騒ぎになりそうね」

ヴィッキーが悩みながら話した


「そうだね」

アンディもそう考えたが

「でも皆が祝福してくれるんだもの」

そう笑顔で言われると、ヴィッキーも笑顔になった


アンディはヴィッキーの手を握ると

「僕達も祝福してもらえるかな?」

と心配になった


ヴィッキーは繋いでない方の手で髪を押さえながら

「大丈夫よ!

アンディは皆に好かれているわ」

「そうかな?」

「そうよ!」


ヴィッキーの断言が可笑しくて笑ってしまった


「そうだね、ヴィッキーも側に居てくれるし」

そう言うとアンディはそっとヴィッキーにキスをした


ヴィッキーは照れて下を向くが、その姿も可愛い


ただ恐いのは、僕と師匠が似ているから…

いずれ母上が不義を働いたと責められないか心配だ


妖精祭りが終われば正式にスザンナも大公妃となり、アンディも小公子となる


決して平坦な道程ではないだろう

だがフレッドとスザンナがこれ以上、離れている事の方が辛い


きっと師匠は守ってくれる

でも僕も頑張らねば


アンディは決意を新たにした


  ♪♫♬ ♬♫♪


デイヴィットはミッチェル邸で夕食を取っていた


デイヴィットはホワイト帝国に住んでいる為にソフィアとは離れているが、魔法陣もあるので度々ライシャワー公国に来てソフィアと会ってはいた


だがやはり離れている時間の方が長いので、こうしてソフィアに会える事は嬉しかった


ミッチェル家は侯爵夫妻とソフィア、そして弟の4人家族だ


弟はまだ12歳だが、いずれはミッチェル侯爵家を継ぐので、ソフィアがホワイト帝国に嫁いでも問題はない


とはいえ、やはり外国に嫁がせるのだから侯爵夫妻は心配でもあり寂しいだろう


食事中の話題はもっぱら結婚後も遊びにおいで、だった


食事が終わるとデイブとソフィはテラスに出て、シャンパンを飲んでいた


「やっぱりライシャワー公国は暑いからなぁ

この冷えたシャンパンが美味しいな」


デイブはぐいぐい飲んでいる


「ホワイト帝国は寒いの?」

ソフィが聞くとデイブは飲むのを中断した


「すごく寒いって事はないけど、やっぱりライシャワー公国(こっち)と比べると寒いな」

「想像出来ないわ」


生まれも育ちもライシャワー公国の人間にとって、寒さは未経験だ


「そうだなぁ」

デイブは少し考えると、ソフィを抱きしめた


「ちょ、ちょっとデイブ!?」

ソフィは突然抱きしめられ、パニックになってしまった


「こうして抱きしめていたいくらい寒いかな」

「なによ、それ」


ソフィは呆れた


抱きしめられながら、右手でデイブの頬を触る

「私は湯たんぽ?」

「そ!俺専用の」


そう言うと2人はクスクス笑いながらキスをするのだった





ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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