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6話 魔法

名前と愛称が入り交じってますので紹介します


デイヴィット → デイヴ

ヴィクトリア → ヴィッキー

アンドレアス → アンディ

ジェフェリー → ジェフ


また随時、ご紹介します(•▽•;)


「えっ?私?」

ベアトリスは驚いた


すれ違っただけなのに「失礼な方」と言われてしまった


「ぶつかっておいて謝罪もなさらないの?

私のドレスにお茶が溢れてしまったわ!」


ぶつかった?

すれ違っただけだ

ベアトリスは困惑してしまった


会場はザワザワし始めた


本来、このような皇妃同士のいざこざは第一皇妃か、それでもダメな時は皇太子妃が場を収める


だがまだ皇太子妃候補になって3日目だ

上下関係が出来上がっていない


しかし候補者の中ではジェシカが侯爵令嬢なので、今はジェシカが場を収めるべきだ


だがジェシカは顔色が悪い

会場入りした時から、少々疲れているようだった


「まぁ、どうしたの?ベアトリス」


突然、ターナー男爵令嬢の名を呼ぶ声がした

ヴィクトリアだ


ヴィクトリアがベアトリスの側に行く


ここでは皇后陛下の次に位が高いのはヴィクトリアの母であるティファニー大公妃だ


その娘であるヴィクトリアが出て来たので、皆かしこまった


「何の騒ぎかしら?」

ヴィクトリアは扇で口元を隠してベアトリスに聞いた


「アヤカ伯爵令嬢が、私とぶつかったと…」

「ぶつかりました?私ずっとあなたを見ていたけど、ぶつかってなどいなかったわ」


「恐れながら…」

アヤカが発言の許しを乞う


やっぱりこの悪役令嬢は私の邪魔をするんだわ

アヤカは下を向いているが、目はギラギラと怒りに満ちていた


ヴィクトリアはアヤカを見ると

「何か?」

と聞いた


「ターナー男爵令嬢が私にぶつかって来たのです」

まるでわざとぶつかったような言いぐさだ

実際はわざとでもなければ、ぶつかってもいない

ヴィクトリアはムッとした


「そのためお茶を溢してしまい、ドレスが…」


そこまで言った時、アヤカは驚いた


さっき自分でドレスに溢したお茶の跡がない

さっきまであったのに!?


慌ててドレスをヒラヒラとめくるが、どこにもお茶の跡がない


え?なんで?


「幸い、何もなかったようですわね

良かったではありませんか」


「さ…左用でございますね」


ヴィクトリアはベアトリスに

「さ、あちらでお菓子を頂きましょう」

と言って行ってしまった


アヤカは再びドレスを見るが、やはり汚れはない


自分に掛けたつもりだったが上手くかからなかったの?

お茶が薄かったのかしら?

とにかく失敗してしまった


アヤカは唇を噛み、ヴィクトリアとベアトリスを睨んだ


ベアトリスは申し訳なさそうに

「ヴィクトリア大公女殿下、ありがとうございます」

とお礼を言った

「あのように言い掛かりを付けてくる輩には困ったものだわ

どこの宮廷にもいるのよ」

ヴィクトリアはふふっと笑って答えた


ヴィクトリアはティファニーの側まで戻ると、ティファニーは「もう」

と困った笑顔を見せた

ヴィクトリアも少し申し訳ないような笑顔を見せた


すると再び「キャー」と悲鳴が上った


何なのよ、このお茶会は!?


ヴィクトリアとティファニーが悲鳴の上った方を見ると、ジェシカ侯爵令嬢が倒れている


「まあ、どうされたのかしら」

ティファニーが心配そうに見ていた


皇后は侍女にジェシカを介抱させ、ジェシカは退出した


「お騒がせしました

皆さん、どうぞお茶会を続けてください」

皇后はほがらかに笑って勧めた


  ♪♫♬ ♬♫♪


お茶会からの帰りの馬車でヴィクトリアとティファニーは心配していた


あの後、ジェシカは最後まで姿を見せなかった


「何だかお元気がなさそうだったもの

きっと体調が悪かったんだわ」

ティファニーが心配げに話した


「大変ね、皇太子妃になるって

私だったら絶対にイヤだわ

固っ苦しくて」

「私だってイヤだわ

でもジェフは次男だし、真面目だし、それにカッコいいし、気さくで優しくて…だから好きになったわ」

ティファニーは「きゃっ」と言って赤くなった自分の頬を両手で隠した


「はいはい」

親のノロケなんて聞きたくもないわ…

ヴィクトリアはやれやれといった感じだ


「でも…何か、なんて言うのかしら?あの場は何か変だったわ」

ヴィクトリアが考えながら言った

「あら、わかった?

魔法が使われてたわ」


魔法


そう、この世界ではごく一部に魔法を使える者がいる


このホワイト帝国では皆無だが、ライシャワー公国にはいる


このティファニー・ケイト・ウィリアムズも実は魔法使いだ


「ヴィッキーがあの令嬢のドレスのシミを魔法で消した時、他の魔法使いに悟られないように隠してあげたのよ」

ティファニーがウインクする


ヴィクトリアも魔法使いだ

母の血を受け継いだようだ


「そうだったの?気づかなかったわ」

「でも何であの会場に魔法を掛けていたのかしら?

あまり良くない魔法だったわ

帰ったらジェフにも話さなきゃね」

ティファニーは困った顔をした


誰が何の目的で魔法を使ったのかわからない

だが、会場も穏やかなお茶会ではなかった


何か思惑がありそうだ

ヴィクトリアとティファニーはため息をつくのだった


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