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49話 警告

第二章です

よろしくお願いします

(人◕‿◕)

ライシャワー公国は南に位置する為に年中暑い


だが一応、四季のようなものはあり、今は真夏だ

太陽の日差しは刺すように痛い


アンディは暑さを凌ぐために海に来ていた


最近はボードという板を使って波に乗る遊びに夢中だった


今日は一人で海に来ていたので会う人毎に

「今日は一人?」

「姫さまは一緒じゃないの?」

などと声を掛けられた


ホワイト帝国で皇帝陛下と皇太子殿下に呪いが掛けられて、あれから1年が過ぎていた


呪いを受けた後、悪夢を見る為に眠る事が出来なくなった皇帝が6日後に亡くなった


眠りたくても眠れずに、まるで狂ったように亡くなったと聞いている


更に2日後に皇太子が亡くなった


皇太子は呪いで食べる事も飲む事もなく、ひたすらアヤカ・ロン・デニス伯爵令嬢との交わりを求め、そしてやせ細り亡くなったそうだ


皇帝と皇太子が亡くなって1年が経つので、2日後ホワイト帝国の宮殿の中にある神殿で追悼の儀式が執り行われる


アンディと共にライシャワー大公家に居候しているヴィッキーは出席の準備の為に、昨日からホワイト帝国のウィリアムズ家に帰っていた


だがアンディはヴィッキーほど準備に時間を必要としていないので、今この状況という訳だ


今のホワイト帝国の皇帝は前皇帝と第一皇妃の息子であるレイモンドだ


前皇帝・前皇太子とは違い、真面目でとても誠実な人柄だ


レイモンドは結婚していたが妻は早くに亡くなり、娘のパトリシアと二人で過ごしていた


だが流石に皇帝が独り身とはいかないので、半年後にジェシカ・ルイーズ・ガルシア侯爵令嬢と結婚する事になっている


デイブとソフィも最初は今頃に結婚式を挙げようかと考えていたが、皇帝が亡くなったので延期した


そして半年後には新皇帝陛下の結婚式が執り行われる


デイブ達の結婚式は更に延びてしまった


つまり、アンディとヴィッキーの結婚も延びたという事になる


まぁ、まだ皆18歳だ

そんなに急いがなくても大丈夫かな?と思う


ただ、うっかりそれを口にしてしまったデイヴはソフィの怒りを買ってしまった


デイヴの末路も悲惨なものだった


  ♪♫♬ ♬♫♪


アンディはそろそろ海から上がろうかな、と考え陸に向った


ボードを持ち海から上がり丘の方へと歩いていると、突然全てが真っ暗になった


えっ?


最初は自分の目が見えなくなったのかと思ったが、神経を研ぎ澄ますと、ここは誰かが創った亜空間だと気付いた


どこを見ても真っ暗だ


だが前から誰かが近づいて来るのがわかった


じっとそちらを見ていると、真っ黒な服を着た、黒髪の女性だ


周りが暗いので、顔だけがハッキリ見えた


白い顔に真っ赤な唇が、更に恐さを引き立てた


よく見ると、女性は幽体のような半透明だ


スーッとアンディに近づき

「気をつけなさい」

と言うと同時にアンディをすり抜けて消えてしまった


「えっ!?」

アンディはすり抜けた女性を追おうと振り返るとパッと周りが明るくなり、元の砂浜に戻ってしまっていた


何だ、今の?


確かに魔法だった

アンディは訳がわからない


すぐに移動魔法を使うと、その場からアンディも消えてしまった


  ♪♫♬ ♬♫♪


ライシャワー公国の大公であるフレデリックはギルバートに監視され、執務室で書類の山を捌いていた


すると廊下の方からバタバタと走って来る音が聞こえたと思ったら、ドアが勢いよく開けられた


「師匠!」

アンディが息を切らせて部屋に飛び込んで来た


フレッドとギルバートは驚いてアンディを見る

「どうしたんだい?」

フレッドがそう聞くと、アンディはボードを持ったままフレッドの机の前に来た


「誰かの魔法で亜空間に連れ込まれて…

女性でしたが僕に『気をつけなさい』とだけ言って消えてしまったんです!」


フレッドとギルバートは目をパチクリさせる


「坊っちゃん、それは本当ですか?」

ギルバートが聞いてきた


ちなみに、ギルバートにはアンディがフレッドとスザンナの子供である事を話してある


それでアンディを『坊っちゃん』と呼ぶのだが、それがこの屋敷の人に伝染してしまい、今では皆あたり前のようにアンディを『坊っちゃん』と呼ぶ


出来ればやめて欲しい


「うん、海から上がったら突然、真っ暗な亜空間に連れて行かれたんだ」


「さっき海の方で変な魔力を感じたけど、それか」

フレッドが納得した


「それで『気をつけなさい』とだけ言って消えたんですか?」

ギルバートが聞く

「そうだよ」

アンディはようやく落ち着いてきた


一体、何を気を付けろと言うんだ?


「その女性に見覚えは?」

「始めて見る人だった

真っ暗な亜空間でその人自身が半透明だったから、ハッキリは見えてなかったけど…黒髪の女性だった」


ギルバートとアンディの会話を聞いていたフレッドは

「何を伝えたかったんだろうね?」

と不思議だった


アンディを亜空間にまで誘い入れたのに、伝えた事が曖昧だ


「心配だな

僕も一緒にホワイト帝国に行こうか」

フレッドがそう言うと、間髪を入れずに

「ダメです!!」

とギルバートが叫んだ


「この山を見て、どうして行けると思うんですか!?」

ギルバートは書類の山に手を延ばした


「いや、だから行くんだよ」

フレッドはさも当たり前のように言う

するとギルバートは鬼の形相になった

「行ける訳ないでしょう!!」


フレッドとギルバートのやり合いを見ていたアンディは

ホワイト帝国(あちら)にはデイヴもヴィッキーもいます

それにティファニー大公妃もいらっしゃいますから、大丈夫ですよ」

と二人をなだめた


フレッドはアンディにそう言われると、ショックを受けた顔になってしまった


確かにあの書類の山を見れば逃げ出したくはなる

だが、フレッドの逃走に手を貸すとギルバートが過労死するだろう


フレッドには諦めてもらおう


「気をつけて行ってきます」


アンディはトドメの一言を言うのだった




ご精読、ありがとうございます


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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