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48話 後始末

ジェフェリーは閣僚や主要な貴族を集めた


そして皇帝陛下と皇太子殿下の具合が思わしくないと告げた


もしもに備えての準備として、次期皇帝はレイモンドを挙げると、当然反対意見も出た


アンディを皇族に復帰させるべきという意見も出た


だがスザンナの離婚とアンディの皇族離脱は、現皇帝によって認められている


それに17歳のアンディを皇帝にするより、既にスザンナの元で政務に関わっていたレイモンドの方が皇帝としての務めを果たせる、という意見で概ねまとまった


次は現皇帝に暇を出された皇妃や妾だ


帰る場所のある者は帰り、ない者は一旦離宮に滞在させ、新しい住まいの準備が出来るまで滞在させる


そして今までの慰労金としてそれなりの金額を渡すので、その予算を組んだ


そして進行していた皇太子妃選別の中止を決め、候補者達を家に返した


ただアヤカだけは違った


「君はスザンナ前皇后陛下の療養先の離宮に襲撃を企てた」

ジェフェリーにそう告げられ、アヤカは憤慨した


「私は知らないわ!

何もしていません!!」


「襲撃犯を雇った君の侍女を確保しているんだよ」

ジェフェリーがそう言うが、アヤカはそっぽを向き

「その侍女が勝手にした事でしょ?

私には関係ないわ」


「侍女は君からの指示だと証言しているよ」

「そんなの知らないわ

その女が私を陥れる為に言ってるだけでしょ」


あくまでも侍女に罪を擦り付ける気か

ジェフェリーは呆れた


「あと君は皇太子殿下に毒物を飲ませたという罪もある」

「そ、それは…」

とアヤカは言い淀んだ


だが少し考えて

「確かに私は皇太子殿下にあれを飲ませたけど、もとはルシルが私にやらせたのよ

罪はルシルにあるわ」

と開き直った


ジェフェリーはもはやアヤカは何を言っても認めないと考えた


これ以上は時間の無駄だ、と判断すると自分の後ろで控えていた騎士に

「西の塔に連行しろ」

と命令した


アヤカは驚き

「ちょ、ちょっと!!

私は被害者よ!?何も悪くないわ!

本当の犯人はその侍女とルシルでしょ!!」

と叫んだ


だがジェフェリーは聞く耳を持たず、アヤカに背を向けた


部屋から出ようとするジェフェリーと入れ違いに騎士達がアヤカに近づいた


「私は皇太子妃になるのよ!」


そう叫ぶアヤカに構わず騎士達はアヤカを左右から捕まえた


「ぶ、無礼者!

皇太子妃の私に触れるなっ!!」


アヤカは暴れるが騎士に敵う訳もなく、部屋から連れ出された


  ♪♫♬ ♬♫♪


アンディはウィリアムズ邸に身を寄せていた


スザンナはまだ後始末があるのでしばらくは後宮に残るが、皇族離脱をしたアンディは宮殿に残る必要もないので、早々に宮殿から出た


この後はライシャワー公国のフレッドの屋敷に身を寄せる予定だ


「それでヴィッキーはどうするの?アンディと一緒に大公家に行くの?」

ティファニーがアンディとヴィッキーに聞いた


アンディは顔が赤くなり困っているので、ヴィッキーが代わりに答えた


「そうよ、一緒に行くわ」


ティファニーは更に

「結婚式はどうするの?」

と聞いた


するとアンディが

「皇帝陛下と兄上が亡くなれば1年は喪に服します

なので結婚はその後になります」

と返事をした


「そうなるとデイヴの結婚も延びるわね〜」

ティファニーは残念そうだ


デイヴやヴィッキーから見れば皇帝は伯父で皇太子は従兄弟だ


アンディ同様、慶事は喪が開けるまで控えなければならない


「どうせ結婚の準備に時間が必要ですから、ちょうどいいですよ」

デイブがティファニーをなだめた


「そうね

まぁゆっくりヴィッキーのウエディングドレスとデイブのタキシードを考えましょ」

と明るいティファニーらしい前向きな考えで落ち着いた


  ♪♫♬ ♬♫♪


フレッドはライシャワー公国に帰っていた


すぐにクラリッサの元を尋ねると、ホワイト帝国での呪いの件を話した


「…そうか

向こうが一枚上手だったね」

クラリッサがフレッドに言った


「何故こんな依頼を受けたのか不思議です

皇族相手なんて危険すぎるのに」

フレッドは少々、怒り気味だ


それはお前の為だろう


クラリッサはそう考えたが、それを口には出さなかった


それを言えばフレッドが悲しむからだ


「だが流石だね」

クラリッサは笑いながら言った


そんなクラリッサを見てフレッドは更に怒り気味になった


「師匠!笑い事ではありません!!

呪いは成功しましたが、一歩間違えば彼女に罪が掛かる所ですよ!」


「仮定表現はムダだよ

実際は成功して、あの子はお前達以外に気付かれる事なく、追われる事もない」

「そうですが…」


フレッドは納得していない様子だ


「ただこれだけ大きな仕事をしたからね

依頼主は更に次を依頼する可能性はあるね」


「そうですね

出来ればこの呪いだけで終わってくれたら良いのですが…」


フレッドはクラリッサに

「そうなる前に彼女を探します」

と言った


クラリッサはクスリと笑う

「どうかな?

既に今回はあの子に上手くやられてるよ?」


フレッドはムッとした顔で

「彼女が相手とわかっていれば、こちらも手の打ちようがあります」

と言い切った


「そうかい?

では頑張るんだよ」

「何、言ってるんです

師匠も手伝うんですよ」

「なぜ私が…!」

「あたり前です!」


そんな二人の言い合いを水の妖精と風の妖精は楽しそうに眺めていたのだった






ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話より第2章となります

よろしくお願いします

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