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34話 混乱

クラリッサの屋敷に来て7日が過ぎた


クラリッサと共に朝食を取っていると

「昨晩、フレッドから使い魔が来たよ」

とクラリッサが話し始めた


「ティフにデイヴの婚約の記事が載った新聞を送ったら、今日ジェフとティフがこちらへ来るそうだ」


「え゛!?」

デイヴが食べていた物を飲み込みながら声を上げた

「きょ今日ですか!?」

「そう、今日」


突然すぎて、心の準備が出来ていない

だが時間もない

急いで帰り支度をしなくては!


「アンディにはまだまだ教える事はあるからね

いずれまた来なさい」

「はい、ありがとうございます

必ずまた来ます!」


アンディにとってクラリッサの修行は難しかったが、得る物もあった


クラリッサは少し考えて

「しばらくは私に使い魔をよこしなさい

フレッドの屋敷からならばさほど難しくはないだろが、ホワイト帝国からだと途中で消えるかもしれない

それでも少しづつ私の元に来れるようにやってみなさい」


「はい」

宿題を出された

だが、それすらも楽しい

少しづつ出来る事が増える事が嬉しかった


  ♪♫♬ ♬♫♪


アンディが部屋で帰り支度をしていると、ドアがノックされた


「はい?」

返事をして振り返ると、クラリッサが立っている

「クラリスさま?」


クラリッサはアンディに近づくと

「アンディ、お前にお願いがあるんだよ」

と神妙な顔つきで話し始めた


「フレッドとスーを憎まないでおくれ」

突然、フレデリック大公とスザンナ皇后の事を言われて驚いた


「お前からすれば勝手な2人だろう

だがフレッドもスーもあの時は精一杯だったんだよ」

「…はい」


アンディはあまりこの事は考えたくなかった


そんなアンディに気付いたのか、クラリッサはアンディの頭を撫でる

「嫌ってもいいよ

でも憎まないでおくれ

あの2人は離れているけど、夫婦なんだよ

そしてお前の事を一番に考えている」

「はい」


クラリッサはアンディの頭をクシャクシャと撫でた

「お前は本当にすごい子だ

きっと乗り越えて行けるよ」

「…はい」


今は魔法の事で頭が一杯だ

それを理由に考えたくなくて逃げていた


だがいずれは向き合わねばならない


「すぐに…ではないかもしれませんが、いずれフレッド大公とも話しをしたいと思います」


「そうだね

だがフレッドがお前の師匠である事は揺ぎ無い事実だからね」

「はい、それはもちろんです」


アンディはニッコリ微笑んだ


  ♪♫♬ ♬♫♪


クラリッサの屋敷からフレデリック大公の屋敷までは、クラリッサの馬車で送ってもらった


大公家の馬車で街中を走ると、デイヴの婚約騒動で記者達が追いかけて来るし、街の人達からも祝福され大騒ぎになってしまう


なのでクラリッサの馬車で送ってもらえたのは助かった


ちかみにくる時は、大公家の家紋のない馬車を使っていた


大公邸に着くと、既にジェフェリーとティファニーが来ていた


ジェフェリーとティファニーとフレデリックはエントランスホールで3人を迎える


ヴィッキーは両親を見つけると

「お父さま!お母さま!」

と叫び、2人にかけ寄った


「ヴィッキ〜」

ティファニーとヴィッキーは抱き合った


デイヴは恐る恐る両親に近づく

そんなデイヴをみて、ジェフェリーは

「やあ、デイヴ

こっちでは既に大騒ぎのようだね?」

といかにも作り笑いです!といった顔で話し掛けた


「すいません…

こんな大騒ぎになるとは思ってもみなかったので…」

デイヴは恐縮している


そんなデイヴを支えるように、アンディが側に立っていた


「アンドレアス皇子…」

ジェフェリーがそう言うと

「アンディと呼んで下さい

僕は皇室の人間ではありませんから」


アンディは自分が皇帝の血を引いていないので、もはや皇室の人間ではないと思っている


もっと魔法を学びたいので、その方が良い


ジェフェリーは困ったような笑顔で

「わかりました」

と言うしかなかった


フレデリック大公はそんなやり取りを少し離れた所で見ていた


  ♪♫♬ ♬♫♪


場所を移し、応接室で冷たい飲み物とお菓子を食べながら話しが始まった


「フレッドからは聞いてるよ

ライシャワー公国のミッチェル侯爵令嬢だそうだね」

ジェフェリーとデイヴは向かいあって座っている

「はい」

「婚約はすぐにでも出来るね

ただ問題なのは、君達がどちらの家を継ぐかだ」


そう、そこが問題だ


ヴィッキーはライシャワー公国に住みたい


デイヴは妻となるソフィがライシャワー公国の人間なので、これもまたライシャワー公国に住みたい


「あ!」

ヴィッキーはふと思い出したかのように手を上げた

「私、アンディと結婚するから」


「「「「「えっ!?」」」」」


その場にいたヴィッキー以外、デイヴ、ジェフ、ティフ、フレッド、そしてアンディまでもが驚いた


「どーゆー事だ!?」

「ヴィッキー!けっ結婚だと!?」

デイヴとジェフが叫ぶ


「あらぁヴィッキー、良かったわね」

ティフは穏やかに微笑んだ

「ありがとう、お母さま」

ヴィッキーも母を見ながら微笑んだ


「おい!アンディ!!

いつの間にそんな事になってたんだ!?」

「いや、僕も初耳で…」

デイヴに詰め寄られて、アンディはオロオロになっている


「アンディに一緒にいて欲しいって言われたの」


うん、確かに言った

でもこのタイミングで公表する!?


「君達は付き合っているんだね!?」

ジェフはアンディとヴィッキーを交互に見る


「そうよ!」

「はい」

アンディとヴィッキーの返事が重なった


「お前ら、いつから〜!?」

デイヴがアンディに更に詰め寄る


この混乱した場を何とかしなくては、と思いフレッドは

「皆、落ち着いて」

と笑いを噛み殺しながら言う


「フレッド!お前、楽しんでるな!?」

ジェフが今度はフレッドに向かって叫んだ

「楽しんでない!楽しんでない!!

ただ大変だなぁって」

「楽しんでるじゃないか!」


ヴィッキーの一言でイッキに混乱した場になってしまった



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