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25話 聖なる夜

アンディとヴィッキーも花火を見るために池の方に来ていた


皆、考える事は一緒なので、池の周りは人が多い


ヴィッキーは考えて

「少し離れるけど丘から見ましょうか」

と言って歩き出した


林の中の小道を進む

月明かりで真っ暗ではないが、それでも木々が生い茂っているので、少々暗かった


林を抜けると視界が開けた

少し登ったので池が下に見える


ヴィッキーは丘の稜線を歩き、少しでも花火を近くで見れる場所まで移動した


「この辺りでいいかしら」

ヴィッキーは池に向かって座った


アンディも隣に座る


「デイヴは上手くいったかな?」

アンディが言うと

「もともとお互いに好きあってるから

きっかけがあれば進展するわ」

「ヴィッキー達とソフィは付き合いは長いの?」


ヴィッキーはうーんと考えて

「魔法学校に入る前に、侯爵令嬢として紹介されたから…5歳くらいの時からかしら?」

「結構、長いね」

「だからなかなか進展しないのよね」

ヴィッキーはため息混じりだ


「魔法学校では何を学ぶの?」

アンディが聞いた


「呪文や精霊の事や…薬草なんかも学ぶわ」


そこでアンディは気が付いた

「僕、呪文って知らないよ」


ヴィッキーはアンディを見ると

「呪文は魔法を使う時のスイッチみたいなものだから、必ず唱えるものではないの」

「そうなんだ」

「子供の頃は集中力が足りないから、呪文を使って集中させるのよ

だから、何となく癖が残ってて呪文を唱えるけど、唱えなくても使えるわ」


なるほど

そう言われれば、デイヴやヴィッキーも呪文を唱えない時もある


「アンディは…」

ヴィッキーが池を見ながら口を開いた


「ホワイト帝国に帰るでしょ?」

「…そうだね」


ヴィッキーが黙ってしまった


ヴィッキーはいずれライシャワー公国に帰ると言っていた


「ウィリアムズ大公は兄上が皇帝になった時に、僕が宰相になればいいって仰ってたけど…」

「うん」

「僕は父と兄のあの節操のなさが嫌いなんだ」


ヴィッキーはアンディを見る


「兄上を支えて宰相になるのは嫌なんだ」

「アンディは何かしたい事があるの?」


アンディはヴィッキーを見ながら微笑んで

「僕はまだまだ魔法を学びたいんだ」

「え?」

「だからいずれはライシャワー公国に住みたいと思ってる」


意外だった

アンディは真面目なので、宰相をすると思っていた


「だからその時は、ヴィッキーに側に居て欲しい」


ヴィッキーは驚いた

そしてアンディの名を呼ぼうと口を開く


「…アン


……あっ…ん♡」


2人の背後から声が聞こえた

アンディとヴィッキーは恐る恐る後ろを見る


すると草むらの影で男性が女性の上に乗っている


アンディとヴィッキーは顔を真っ赤にして、そっとその場を後にした


  ♪♫♬ ♬♫♪


あの後、辺りをよく見ると同じようなカップルだらけだった

よく気づかずに丘の頂上まで来れたものだ、と2人は思った


結局、花火どころではなかったので、アンディとヴィッキーは大公邸に帰って来た


遠くにはなるが大公邸からでも花火は見れるので、テラスに出て上がるのを待っていた


しばらくすると、花火が上がり始める


「すごいね」

アンディは楽しそうだ


2人で黙って花火を見ていたが

「ヴィッキー、さっきの返事を聞きたいな」


アンディがヴィッキーを見つめた


「もちろん、ずっと側にいるわ」

「ありがとう」


2人は満面の笑顔だ

アンディはヴィッキーに近づくと、左手でヴィッキーの右手を握った


指を絡め合う


アンディはそっとヴィッキーに顔を近づけると、触れるだけの優しいキスをする


2人は手を繋いだまま、花火を見ていた


  ♪♫♬ ♬♫♪


翌日、3人で朝食を取っているとフレッドが現れた


アンディに父親であると告白してから一緒に食事をしていなかったから、3人は驚いた


だがフレッドは席に向かわずにデイヴの側へ行く


デイヴに持って来た新聞を渡した


「「「?」」」


3人はどうしたんだろうと不思議になったが、デイヴは新聞を受け取ると

「はぁ!?」と叫んだ


「どうしたの?」

ヴィッキーが聞くがデイヴは新聞を読んている


マジマジと読んでいるので、ヴィッキーは席を立ち、デイヴの後ろから新聞を見た


「えっ?」

ヴィッキーも叫んだ


一体何が載ってるんだ?

アンディも気になったので、席を立ってデイヴの所へ行った


新聞の一面にはデカデカと


『デイヴィット・レイ・ウィリアムズ大公子

ソフィア・アデル・ミッチェル侯爵令嬢

ご婚約!!』


とタイトルが出ている

タイトルの隅に小さく、申し訳程度で『か?』と書いてあるが、たぶん皆タイトルに目が行き、気付かないだろう


「「…デイヴ…」」


ヴィッキーとアンディが言った


新聞には

昨夜、若君の愛称で慕われているデイヴィット大公子は妖精祭りの聖なる夜に、ソフィア嬢へ求婚された


お二人は幼い頃からの友人であり、若君は長年の想いをようやく実らせる事が出来た


お二人は大公家を継ぐ事を、花火の上がる夜にお誓いになられた


などなど書かれている


「いや…

流れ的には間違いはないが、ツッコミ所満載すぎて、どこからツッコんでいいのかわからないくらいだ」


デイヴは新聞を指差しながら、後ろに立っている3人に言った




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