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24話 妖精祭り

夏場は日が長いので、まだ夕暮れ時だ


アンディとデイヴとヴィッキーとソフィは街に来ていた


今日は妖精祭りだ


昔から、魔法使いと妖精とは深い関わりがある

今は妖精はほとんど見かけなくなったが、魔法使いのいるライシャワー公国では妖精に感謝する為に、この祭りを続けている


土に関わる所では泥レース


水に関わる所では、どれだけ自分の頭の上で水をキープ出来るか競っている


火に関わる所では、火を使って肉の焼き加減を調整して、どれだけ美味しく焼き上がるか競ったりしている


闇に関わる所では、必ず明るい未来になるように、占いをして導いている


4人は焼き上がり競争の串に刺さった肉を食べていた


5点満点で自分が食べた肉が何点か投票箱に入れるのだ


「美味しい」

アンディが嬉しそうに言った

「半分、交換しよう」

デイヴに言われて、アンディとデイヴは肉を交換する


優劣つけ難い


2人は「うーん」と悩んでしまった


ヴィッキーとソフィは肉を食べ終わると、チョコレートを売っているお店に向かった


「これこれ!

昔からお祭りのこのチョコが大好きなの」

ヴィッキーが嬉しそうに言うと

「おや、姫さま!

今年は彼氏付きかい?」

とお店の店員に言われた

「えっ!?いや、まだ…」

とヴィッキーはゴニョゴニョとなる


店員は更に

「若君はまだソフィちゃんと付き合ってないのか?」


「えっ!?いや、まだ…」

とデイヴもゴニョゴニョとなった


さすが双子だな、とアンディとソフィは思った


街の店はドアも開けっ放しで、人が出たり入ったりして賑わっている


道端に露店も出ていて色々見ながら、街の中心へとやって来た頃にはすっかり辺りも暗くなっていた


街の中心の広場では音楽が演奏されていて、大勢の人が思い思いに踊っている


「踊りましょ!」

ヴィッキーがアンディの手を取って広場へと向かう


「私達も踊りましょ」

ソフィもデイヴを誘って広場へ向かった


アンディとヴィッキーはテンポの早い音楽に乗って楽しく踊る


ヴィッキーはクロスの胸当ての上に生地の薄いカーディガンを羽織っている

下はホットパンツだけなので、アンディは目のやり場にの困ってしまった


ソフィは半袖のシャツを胸の下で結んでいる

下はミニスカートだ


今夜の2人は気合が入っていた


大勢の人がテンポの早い音楽に合わせて踊っていると、デイヴ達はアンディとヴィッキーを見失った


曲が終わり、辺りを見渡すがアンディ達は見当たらない


「どこに行ったんだ?」

キョロキョロと探していると

「デイヴ、気を利かしてあげなさいよ」

とソフィが言った


まぁそれもそうか、と考えて

「花火の見える所を探そうか」

と言ってデイヴとソフィは広場を後にした


建物の影でデイヴ達が広場から去って行く姿をアンディとヴィッキーはくすくす笑いながら見ていた


ヴィッキーは心の中で

『頑張って!ソフィ!』

アンディは心の中で

『頑張れ!デイヴ!』

と応援するのだった


デイヴとソフィは池の辺りに来ていた


対岸から花火が上がるので、池の周りには人が多い

2人は池の周りを歩きながら場所を探した


デイヴは歩きながら

「なぁソフィ」

と話しかけた


「アンディがホワイト帝国に帰る時に、俺たちと一緒に来てくれないか?」


えっ!?

いきなりプロポーズ!?


ソフィは思考がショートした


そんなソフィに気づかずに、デイヴは話しを続ける


「この前、皇后陛下主催のお茶会で魔法使いが呪いを使ったんだ」


…はい?


「ソフィは魔法の追跡が得意だろ?

今度また呪いが使われたら、ソフィに追跡してもらいたいんだ」


ソフィは足を止めた

デイヴは「?」となり振り返ってソフィを見た


ソフィは下を向いている

両手は握りしめ震えていた


「ソフィ?」

「行かない!

私は魔法探知器!?

デイヴにとって、私はその程度なのね!!」


ソフィは振り返り、来た方向へ戻ろうとした


「お、おい!ソフィ!」

デイヴはソフィの肩を掴む


だがソフィはその手を払い除けた


デイブは払われた手を擦りながら


「俺…いずれは叔父上の跡を継ぐか、ホワイト帝国の大公家を継がなきゃいけないんだ」


いきなり話しが変わったので、ソフィは「?」と思い、足を止めた


「知っての通り、叔父上は結婚してないし、子供もいない


俺とヴィッキーは子供の頃から、どちらかがどちらかの家を継ぐように言われてたんだ」


アンディがフレッドの息子である事は公表しない

公表したらスザンナ皇后にも迷惑を掛けてしまう


数日前、デイヴはフレッドに呼ばれそう言われていた


「だからデイヴかヴィッキーにこのライシャワー大公家を継いで欲しいのは変らないよ」


フレッドは執務室の机に両手を顔の前で組んで、そう話した


デイヴは机の前に立っている


「アンディはどうするのですか?」


「僕もスーもアンディの気持ちを優先させたい

でも…」

フレッドは少し考えてから続けた

「アンディはあの通り、魔法使いとしては素晴らしい素質を持っている

…いずれは魔法使いの長になるべき存在だ」


確かに、アンディの魔法使いとしての成長は凄まじい


「アンディがそれすらも嫌だと言ったら?」

「アンディの判断に任せるよ

だからデイヴとヴィッキーにも無理強いはしないよ」


フレッドは作り笑いをした


だがデイヴはいつか、どちらかの家を継ぐという気持は出来上がっていた


「俺は、どちらかの家を継ぎます」


デイヴはソフィを見つめながら

「どっちを選んでも、とても大変だ

…だから…その…ソフィを巻き込むのは…」

と言い淀んでいると、ソフィは勢いよくデイヴに向かって振り返ると

「私を誰だと思ってるの!!」

と怒鳴りつけた


「ライシャワー公国の大公妃!?

ホワイト帝国の大公妃!?

受けて立とうじゃないの!!」


デイヴは目をパチクリさせた

しばらくすると、ぷっと吹き出して

「そうだな

どっちにしても、お前以外は考えられないよ」

と言う


ソフィは今、自分がすごい事を言ってしまった事に気がついて、真っ赤になってしまった


両手で頬を押さえると

「わ、私…!」

と焦りだす


デイヴはソフィに近づくと、ソフィの両肩に手をかけた


ソフィはデイヴの顔を見上げる

デイヴは顔を近づけてきた


「お母さん、若君は成功したみたいだよ」


池と反対側の林から子供の声がした


「ばっバカ!いい所で」

と母親らしき女性が男の子を抱きかかえる


「ほほほ…続きをどうぞ」

と言って林の中へ消えて行く


するとあちらこちらから人が現れると、そそくさと林の奥へと消えて行った


「「……………」」

デイヴとソフィは固まったまま、動けなくなっていた



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