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22話 使い魔

「いきなりこんな使い魔を創ったのか!?」

デイヴが叫んだ


「使い魔?」

アンディは初めて聞く言葉だった


フレッドはまじまじと鷹を見つめると

「高性能だね

視覚も共有してるんじゃない?」


視覚の共有!


「さっき頭の中に、すごい上空から自分が見えたんです

あれはこの鷹の視覚だったんですか?」


アンディの質問にデイヴとヴィッキーは信じられない、といった顔をする


「この()自身がかなり高性能だから、視覚の共有は出来るね

その為に魔力が溢れ出てしまったんだ」


そんな高性能な鷹を創ったつもりはなかったけど…


「ただ球体が鳥の形にならないかな、ってやってみただけのつもりだったんですが…」


「それだってかなりのハイレベルだぞ」

デイヴは呆れてしまった


「そうなの?」

アンディにしたら、思ったら出来てしまっただけだ


「そうだなぁ

せっかくだし、このまま使い魔として使おうか」

フレッドは鷹をじっと見ながら言った


「使い魔って?」


ああ、といった感じでフレッドが説明した

「言葉の通り主人の使いだよ

魔力の塊だから『使い魔』

遠くを見たり、伝達に使ったりなどイロイロ使えるよ」


「そうなんですね」

アンディが自分の肩に留まっている鷹を見ると、鷹はアンディに頬ずりした


「可愛い!」

ヴィッキーが叫んだ


「ついでに見栄えも普通にしようか」

フレッドがそう言うと、再びアンディの鷹の留まっていない方の肩に手を置く


「この()に意識を集中して」

アンディは言われた通りにする


「本物の鷹を想像してごらん」

そう言われて、大空を飛ぶ鷹を思い描いた


すると肩に留まっていた銀色の鷹はまるで本物の鷹のような姿に変わった


「すごい!」

アンディが喜んだ


「普通の人には鷹にしか見えないから、人前に出しても大丈夫だよ」

フレッドはニッコリ微笑んだ


「いや、これだけ精巧だと、そこいらの魔法使いでも見分けがつかないよ」

ヴィッキーもまじまじと鷹を見ながら

「ホント、すごい精巧だわ」


さすが…と言うべきか

フレッドの血を引いているから、魔力も相当だ


「叔父上…」

デイヴが神妙な顔になった


「アンディの師匠はやはり叔父上がやるべきです

魔力の質も似ているから、アンディも叔父上の導きにとても順応してます」


ヴィッキーもそれは思っていた

だが、アンディがそれを良しとは思わないだろう


アンディは複雑だった

突然、自分の父親であると告白されて、まだ気持ちの整理がついていない

もう少し、フレッドとは距離を置いていたい


だがデイヴが言うように、フレッドの導きはとても従いやすい


自分にはわからないが、魔力の質が似ているのだろう


フレッドは困ったような笑顔で

「僕はダメだよ

師匠はデイヴがおなり」


「いいえ、叔父上!

私情抜きで考えて下さい

アンディの魔力を考えると、師匠は叔父上しかできません!」


それはわかっている

だけど…とフレッドは思った


チラリとアンディを見る


アンディはまだわからないだろう

この師弟関係は魔力の相性も関係する


従兄弟であるデイヴやヴィッキーとの相性も悪くはない


だが、やはり一番いいのはフレッドだ


「基本的な事は私達が教えるわ

でも今みたいな導きを必要とする教えは叔父さまに教わるのはどう?」

ヴィッキーが提案した


アンディはわからないが、でも確かにフレッドに導かれると、とても付いて行きやすい


「…僕はそれでもいいよ」


デイヴとフレッドが驚いてアンディを見た


「良かった、アンディ!

アンディの為にも叔父さまが師匠になる事はいい事なのよ」


ヴィッキーは嬉しくてアンディの両手を握った


アンディの顔が赤くなる


今更だけど、ヴィッキーは夜着だ

日中も肌が露わな服を着ているが、夜着はまた別の意味でヤバイ


だがヴィッキーは気付いていない


「…アンディが叔父上の弟子になるなら、俺たちの弟弟子だな」

デイヴが微笑みながら言った


「デイヴもヴィッキーもフレッド大公の弟子なの?」

「「うん」」


デイヴとヴィッキーと同じ師匠を持つ事が、何だか嬉しくなった


  ♪♫♬ ♬♫♪


ジェシカ・ルイーズ・ガルシア侯爵令嬢は皇后から頼まれた書類をまとめて部屋を出た


皇后より一足先にこの療養先である離宮に来て1ヶ月くらい経った


皇后が到着したのは3日前だ


皇后は療養に訪れているのに、ここまで仕事が追ってくる

ジェシカは簡単な仕事を手伝っていた


皇后の仕事を手伝っていると、気が紛れる


皇太子とはいずれ体を重ねるとはわかっていたので、その覚悟は出来ていた

だが、まさか初夜をあんな所で…と考えて、またため息が漏れてしまう


皇后の部屋の前には騎士が立っている

「皇后陛下にお取次ぎを」

と言うと、騎士はドアをノックした


中からレイモンドがドアを開けた


騎士はジェシカの訪問を告げると、レイモンドは

「ジェシカ嬢、どうぞお入り下さい」

と笑顔で迎え入れた


ジェシカは初めてレイモンドを見た時は、あまりにも皇太子と似ているので嫌悪感を抱いてしまっていた


皇太子の弟であるアンドレアス皇子より、レイモンドの方が皇太子と似ている


まぁ御母堂様が違っても皇帝陛下の御子であるから、似ていて当然か、とジェシカは考えた


実際は皇太子とレイモンドは第一皇妃の子供なのだか、ジェシカが知る訳もない


ジェシカはこの3日間、一緒に仕事をしていて、レイモンドは皇太子とは全然違う事がわかった


真面目でとても誠実だ

皇后も信頼しているのだろう、常に側に置いている


「あら、ちょうど良い時に来たわね

一緒にお茶をしない?」

皇后はちょうど机からソファへと移動しようとしていた


「はい、ありがとうございます」

ジェシカがそう答えると、レイモンドはジェシカから書類を受け取り、ソファへと勧めた


ジェシカは皇后の向かいに座る


「貴女は飲み込みが早いから、助かるわ」

皇后が微笑みながらそう言った


「もったいないお言葉です」

ジェシカは嬉しかった


レイモンドと侍女がお茶とお菓子を持ってきた


第一皇妃の息子であるレイモンドも皇子ではある

なのに侍女とお菓子を運ぶなんて…

ジェシカは驚いた


「ジェシカ嬢はどのお菓子がお好きですか?

陛下はこちらのマロンがお好きなんですよ」


レイモンドが優しく問いかけた


「私は…こちらのケーキが好きですわ」

「お取りしますよ」


レイモンドはお菓子をお皿に取ると、皇后とジェシカの前に置いた


「レイ、貴方も座って少しは休みなさい」

「はい」


レイモンドは皇后に言われて、席に着いた


皇后はふーっとため息をすると

「本当に貴方は安めと言わないと休まないんだから」

「動いてる方が好きなんですよ

あ、陛下!あちらのお菓子もいかがですか?」

「だから!そのような事は侍女に任せて、貴方は休みなさい!」


ジェシカは2人のやり取りが可笑しくて、クスクス笑ってしまった


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