表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

104/125

104話 介入

「ソフィア様の髪はとても美しいお色ですわ

まるで深い海のよう」

ベアトリスがうっとり見ている


「あら、ビーは海を見た事があるの?」

レベッカがそう聞くと、ベアトリスは首を振った

「いいえ、見た事がないわ」

「ならどうしてソフィア様の髪色が海のようだと言ったの?」

「本には海は深い青と書かれていたわ

だからソフィア様の髪色は海と似ているはずよ」


「もう、ビーったら

知識で知っているだけなんじゃない」


令嬢達は笑いあっている


そこへデイブがアンディとダニエルを連れて戻って来た


「あらデイブ、どこに行ってたの?」

もはやヴィッキーの頭の中には、ダニエルとベアトリスの件は消し去られているようだ


デイブはヴィッキーに思い出させる為にベアトリスに話し掛けた


「初めまして、ベアトリス嬢

ダニエルからお話しを伺っていました

お会い出来るのを楽しみにしていました」


デイブの言葉でようやくヴィッキーは当初の計画を思い出した


「えっ!?ビーはダニエル様とお知り合いなの?」

レベッカが興味津々に聞いてきた


ベアトリスはモジモジしながら

「ええ、お手紙のやり取りを少し…」

と言って照れている


「まあ」

とレベッカは手で口を押さえて驚いている


続いてデイブは

「レベッカ嬢の婚約者は来ていないのですか?」

と聞いた


レベッカはそれだけでピーン!と来たので

「あちらに居ます

ご紹介しますわ」


と言ってデイブとソフィアを誘った


するとアンディも

「ヴィッキー、僕達も紹介してもらおう」

と誘い、デイブ達と歩き出した


ダニエルは慌てて

「ぼ、僕も…」

と言い掛けたが

「お兄さまに変わって私がご挨拶してきます」

とエマがピシャリとダニエルを止めた


その場にダニエルとベアトリスを残し、皆でレベッカの婚約者に挨拶へと向かった


デイブはチラリと後ろを見ると、ダニエルが真っ赤な顔をしながらベアトリスと喋っている


何とか上手く行ったかな


デイブは安心した


「ヴィッキー、計画を忘れたな」

デイブがヴィッキーを睨んだ


「…ごめんなさい」

ヴィッキーはしゅんとしている


アンディは苦笑いをしながら

「まぁ、仕方ないよ」

と慰めた


「ダンとベアトリス嬢を引き合わせて、それで終わるなよ」

デイブは呆れている


まあ、でも何とか2人きりにも出来たし後はダニエルしだいだ


デイブは心の中でダニエルを応援した


  ♪♫♬ ♬♫♪


このお茶会はソフィアを紹介する為に設けられたので、比較的ソフィアと同年代ばかりを招待していた


意中の令息や令嬢がいる者はチャンスとばかりにアプローチをし、まだお相手がいない者は良い方はいないかと出会いを求めている


デイブやアンディのように、既に婚約をしている人達は、婚約者と2人で池の畔を散歩したり、ベンチに座って二人の世界に入っている者もいた


先程までダニエルと一緒にいたベアトリスはヴィッキー達と合流している


「ビー、ダニエル様とはどうなの?」

レベッカは興味津々だ


ベアトリスはアワアワと焦りながら

「ダニエル様に失礼よ

私なんかがそんな…」

と恐縮している


「何言ってるの

大丈夫よ、ダニエル様もビーを気にかけていらっしゃったわ」

ヴィッキーとレベッカはうんうんと頷き合っている


「私達は普段、辺境の地にいますので同世代の友人はあまりいません

少ない友人の中でもビーは兄にとって特別に見えます」

エマの言葉にベアトリスは両手を頬に当てて照れている


「そ、そうですか?」


よし、今だ!

ここで押してベアトリスをその気にさせなくては!


ヴィッキーとレベッカは攻めた


「そうよ!側で見ててもダニエル様は貴女に気があるわ」

「2人でいるとお似合いだったわよ!」

「はい、良いと思います」


エマも援護してきた


「ビー、何か縁談がある訳ではないんでしょ?」

ヴィッキーが少し不安になって聞いた


ホワイト帝国では基本的には子供の結婚は親が決める

家のためになる貴族同士の繋がりを求める結婚が普通だ


ターナー家は男爵なので、もしベアトリスとダニエルが結婚をすれば、願ってもない良縁となる


「ええ、縁談はないわ

父は私を皇太子妃選別に参加させた事が申し訳なくて、結婚は私の気持が落ち着いたらと言って下さってるから」


良かった

ならば何の問題もない


「ビー、ダニエル様は真面目でとても良い方だと思うわ」

ヴィッキーがそう言うとレベッカも

「私もそう思います」


「ええ、ダニエル様がとてもいい良い方なのはわかってます

ただ…」

とベアトリスは言い淀んでしまった


「トンプソン家は辺境の地です

ご不安はわかりますが、私も居ます」

エマがそう言うと

「いえ、違います!

そのような事を心配しているのではないのです


…私は男爵家の人間です

辺境伯とは身分が違いすぎて…」


そんな事を気にしてたのか

もう、ホワイト帝国の人は本当に何でも身分から物を考えるんだから!


ライシャワー公国での生活の方が長いヴィッキーはホワイト帝国の身分重視の考え方が理解出来ない


「本人同士の気持が大切よ!」


レベッカはホワイト帝国の人間なので、ベアトリスの心配はわかるが、ターナー家の方は問題ないと考えた

あとはトンプソン辺境伯がどのように考えるか…


少し不安になった


しかしエマは

「トンプソン家はライシャワー公国の方が近いので、私達はライシャワー寄りの考え方をします

結婚は本人同士の気持を重視しますし、ホワイト帝国と違い一夫一婦制です」

と説明した


「そうよ!トンプソン辺境伯はライシャワー寄りの方だからそんな心配はいらないわ」

ヴィッキーが喜んだ


「ビー!問題は解決したわ!

後は貴方達次第よ!!」

ヴィッキーはキッとベアトリスを見つめた


ベアトリスはヴィッキーの迫力に押され

「う、うん」

と返事をしてしまった


「やっぱりデートよね

どこがいいかしら?」

「ダニエル様を首都をご案内しては?」

「そうですね

私も兄も首都には詳しくないですから」


ベアトリス以外の3人は盛り上がっている


ベアトリスは一人、この盛り上がりに乗り遅れてしまっていた



ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ