快速列車は止まらない Chapter9 ~出会い、そして①~
chapter9 ~出会い、そして①~
出会った。
それは学校から下校中、梨花、ひばり、みふゆの3人で歩いているときに起きた。
何と目の前に陽太がいたのだ。あの日突然姿をくらまし、一時は最後の家族を失ったと思った、思わさせられた対象の陽太である。
ひばりは言葉にできない感動というかなんというかよくわからない感情を抱いていた。
「え、お、おにい…ちゃん?」
え、待ってこいつこんなかわいかったか。
なんかめっちゃうるうるした目でこっち見てくるんだけど、え、あれ、俺なんか、頬赤くなってる?
え、え、え、待て待て待て落ち着け。
今のひばりは、
あくまで俺の”妹”であって、それ以上でもそれ以下でもないんだ、うん、そうだ。
ちょっと、ちょぉぉぉっとだけ、俺がいない間に何の変化があったか、聞いてみたいところだが。
「わぁ、陽太さん、どうしてここに?」
「みふゆちゃんと梨花ちゃんは俺がいなかったこと知ってるんだっけ」
「うん、だからひばりちゃん、寂しがって、それで」
「それで?」
「泣いちゃってうちで過ごしてた」
「え?泣いてみふゆちゃんの家に?」
「な、泣いてない…もん…」
「泣いてたよぉ」
「泣いてないもん」
ぷいっとひばりは顔をそむける。めっちゃ頬赤いんだけど。
「と、とりあえず…うち帰る?」
「う、うん」
「みふゆちゃんと梨花ちゃんも来る?」
「あ、じゃあご一緒させてください」
少し歩くと無事?家に着いた。
久しぶりに帰ってきたことに少しうれしさを感じつつ、もう少ししたらまた離れることの寂しさも感じる。
「みーちゃん、頬赤いよ、どうしたの?」
「ふぇ?赤くないよ、はぁ…」
あわわわわ
やばいやばい
なんか突然お兄ちゃん登場するし
え?頬赤いの?
なんでさ
お兄ちゃんはお兄ちゃんだもの、これでもしなんかの都合で血がつながってないとかの奇跡的すぎるイベントが起こらない限り
恋愛はできないもの……は?え、待って私今恋愛のこと考えてた?
なんでなんで?
お兄ちゃんに対して恋愛感情なんて1ミリも
1マイクロメートルも抱いてないんだから
ここはいったん落ち着こう、そうそう、深呼吸深呼吸、スー、ハー、スー、ハー…
やばいやばいまだ心臓の鼓動のペースが通常時に50パーセントくらいは上乗せさせられてるって。
なんでなのもう、私おかしくなっちゃった?
あわわわわぁ
久しぶりに家の玄関に立ち入った。
あのひばりと共に過ごした空間、空気がそこに残っていた。
"あっち"より居心地がいいが俺の"任務"はその空間に到達することではない。
この天使をこの空間から誘拐することだ。
…ひばり…ごめんな…
「とりあえず、リビングで話そうか、今日は"今までのこと"だけを」
_____
『現在、人身事故の影響で、運転を見合わせています。JR×××線は通常通り運行しているのでそちらをご利用ください』
_____
「さて、とりあえずお茶でも淹れようか」
「あ、じゃあお願いします」
「お兄ちゃん、私が淹れてくるから先に話し始めてていいよ」
「あぁ、ありがとう」
そうして陽太による、過去、つまりこの3人の幼馴染の原点でもある
親がどのようにして出会い、どのようにしてこの現状になったのか、そして今どうしているのかという話…が行われるのは少し先で、
今回陽太は陽太が知っている情報のうちどのようにして出会ったか、の部分を3人に説明することにした。
読んでいただきありがとうございました。
ぜひいいねとブックマーク登録と評価⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️をお願いします!
また次回の"かいとま"で会いましょう!またね!




