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第一幕

私は巻山信彦(27)。ミュージシャンだ。感受性も豊かで、歌も歌える。さらにお家は裕福で学力もある。まあ、悩みがないわけじゃあないが、人並みな生活は送れている方だろう。今は憧れのティータイムをわざわざ電車を使ってまでして堪能している。

自己紹介も済んだし、この喫茶店を出ようか。私的にこの店の点数を出すとすれば3点かな。まあ、10点中だが。ん?

ん??

「すみません、財布を忘れてしまったのですが…」


まずい、とてつもなくまずい。とりあえず現状を分析しよう。まず、私は財布を持っていない。ポケットにも、カバンにも。そして私は人混みを通ってこの店に来た。スラれた?嘘だろ?私はいんじゃぱんなのに?日本は治安いいんじゃなかったのか?おい!百合子?おい‼️

「ちょっと店長に聞いてきますね〜」

刹那、隙が生じる。逃げ出せなくはない。だがしかし、私は逃げない。私はこれまで運だけで生きてきたのだ。この店だってバスの定期が切れてた時みたいに見逃してくれるだろう。

店長らしき奴が来た。割とイケメン。タイプかもしれない。

「あなたの携帯と職場の電話番号あります?」

私は携帯なんか持っていないし働いてもいない。ミュージシャンなんだもの。

「す、すみません〜私、携帯も持っていなくて、働いてもいないんですが…」

「では住所を」

まずい、くなもつてとまずい。ちょうど今朝友人宅から追い出されたところだ。

「い、家もなくてですね、」

むっちゃ情けないな俺。文だとなおさら。てかまずい。店長の顔を写実的に表現するとʕ•ᴥ•ʔという顔である。

「困りましたね…うちで働くぐらいしか解決策ありませんよ?」

いや違法バーかよ。

「そこんとこどうにかなりませんかねぇ?」

「そうですねぇ…警察呼びますか?」

おいおい、一番現実的な回答押し付けんなよ(^^)

「働きます!一生懸命働きます!まじで!頼みます!だから警察を呼ばないでください‼️」

必死の抵抗。

「じゃあ、採用ね。」


第一幕 情けない私。







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