表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/170

戦時

騒ぎの後、エリーとレオンは城へと帰って行った。

ボクもついて行きたかったけど城へ上がるには準備も手続きも終わっていないし、パパとママにも話をしていない。

騎士団に囲まれているから大丈夫、とエリーにまたねのキスをして別れた、今度は大丈夫、またすぐ会える。


アランとタチアナ、クロスケを侯爵家に送ってボクはお家に帰った。

色んなことがあり過ぎて上手くまとめられないから

ママにはエリーと会えた事だけ伝えた。



次の日の昼前、レオンとアランが家に来た

後ろにはクロスケも居る。

パパとママも一緒に話があるらしい。



***



「それでマローネの力を借りたいと?」

「はい」


応接室でレオンの説明を受けたパパは難しい顔をしていた。

ママは横からボクをそっと抱きしめる。

アランとクロスケはレオンの後方、壁際に控えて何も言わない。

昨日の事件は他の国から来た悪い人が何かを企んでいて、バケモノは今後もエリーや他にも要人を狙う可能性が高い、今は王様が隣国へ騎士団の半分と一緒に行っているから人が足りなくてボクに手伝って欲しいとレオンは言った。

ボクはエリーを助ける事になるなら良いと思ったけど、パパとレオンが話しているから黙って聞いていた。

今は伯爵としてのパパと王子としてのレオンの真面目な話なんだよね?



「レオン殿下、お言葉ですが私は反対です」

「・・・」


パパが低い声で言うと、レオンは無言で頷いて先を促した


「娘を戦場へ送り出す親が何処に居るでしょうか、強い弱いは関係ありません、マローネが騎士を目指しているというならばまだ考える余地があるでしょうがそうでは無い、マスティーゼ公爵令嬢の護衛侍女を志す事に理解はしていても決して傷付くことを良しとした訳では有りませんよ私は」

「それは重々・・・」

「いいえ、分かっておりません、分かるはずがない、殿下にはまだ子供が居ないのだから」

「あなた!」

「パパ?」


「これは必要なことだよ」


パパは微笑んでボクを撫でると続けた


「殿下、エリザベス嬢の為なら娘は無条件で力を貸しましょう、私共は娘の意思を出来るだけ尊重したいとも思いますが危険な目に遭う事を良しとは致しません、どうかその事をお忘れなきよう・・・、不敬な言動の処罰は甘んじて受けます、娘を宜しくお願い致します」


「バカな、処罰など有り得ない!マローネ嬢はコチラが、いえレオン・ヴェルレクが責任をもってお預かり致します、ありがとう伯爵」



よく分からない。

結局パパが言い過ぎたらしくてママは驚いただけで、このやり取り自体は必要だったらしい、ボクが貴族のことを分かるようになる時は来るのかな?


この後は3時間くらい掛けてボクはお風呂に入ってドレスを着ることになった。

王妃の宮でエリーと一緒に生活しつつ、護衛をすれば良いらしい、お目通りをする為に正装で挨拶する所から始めないとダメとか。

エリーの所にはエマリーも着いているから今後の事もゆっくり話し合うと良いとアランは言った。


「え、ちょ、待って待って、王妃様の宮っ、チャンス・・・、いやいやリスクの方が大き過ぎるわ、アタシそこまでは望んでない・・・」


レナもボクと一緒に来る事になって慌てていた

突然だもんねビックリするよね。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ