野球部二日目
放課後、授業が終わり、階段を駆け降り、校舎向かいの急いでマネージャー室へ
マネージャーの扉を開けると、中にはすでに先輩マネージャーが着替え終わり準備している
「こんにちは」
「どこでもいいから適当な場所で着替えて」
真穂は端に重たい鞄を下ろし、中から中学の頃使っていた練習用のユニフォームを取り出した
着るのは、中学の夏休み以来
真っ白のユニフォームの胸のところに黒のマジックで藤原と書かれている
真穂は気にせず忙しいでユニフォームに着替え、タオルと水筒を持ってグランドへ
校門の辺りには授業を終え、たむろしている生徒たち
生徒たちが真穂を見つめるが、その視線を気にすることなく、春の心地のよい風邪と太陽の下をグランドへ
グランドにつくと、すでに野球部の先輩、同期が集まって、練習開始までの時間を過ごしている
「女が来たぞ」先輩が冷やかす
しばらくして監督が車でマネージャーと共にやって来た
「こんにちは!」
「今日から一年は本格的な練習になる。とりあえず今日は軽くグランドの周りを10周、その後に筋トレ、素振り200回その後は考える」
ざわつく部員たち
「これぐらいできるやろ。いいか藤原お前もだ。」監督の話が終わると、練習スタート
「おい!藤原お前大丈夫かできんのか」
「大丈夫。」しかし、不安でたまらない。
スタート地点に着くなり柔軟体操から
ところが誰一人真穂と組もうとしない
みんなお互いに恥ずかしい。
柔軟体操はマネージャーが手伝い
柔軟体操が終わると、スタート
不安で心臓の鼓動が早い
男子が真穂を見つめる
「よいスタート」
同級生の男子が一斉に駆け出す
真穂も必死に腕を振り走る、
必死に走る
一周がとても長く感じる
途中何度も男子に抜かされ、最後は真穂一人
「藤原しっかり」同級生の男子に後押しされ、
なんとか走りきったが、息があがってきつい
「おいおい、大丈夫か!藤原まだはじまったばっかりだろ。もうへばったのか」
「ほら、無理なんだよ。女は」
うるさい、心の中で叫ぶ
休憩してその後、筋トレだからな
真穂は近くにゆっくり腰を下ろし、水を口に加え、潤す
「藤原!やっぱりやめとき。な女は無理なんだよ。野球なんか」男子が詰め寄る
「やってみなわからんやん。女でも野球できるって見せるから。」
「バカ!無理無理」明らかに見下した態度
絶対認めさせてやる心に強く誓い練習の続き
練習が終わる頃には辺りも暗くなっていた
真穂は、ついていけず、立ってるのがやっと
しかし、それでもマネージャー室へ戻らないといけない
ゆっくりゆっくり歩き、マネージャー室
すでに帰る支度をはじめている
「真穂早くしてな」真穂は急いで着替えて学校を後にした