とある魔法図書館司書の日常
説明文に近くこれを元に連載にする可能性あり。試験投下
私は魔法図書館の司書である。
司書とは魔法書の封印専門の図書館員である。ここの司書は一人のため、他の図書館員からは「司書」と呼ばれている。今日、封印予定の本はよくある魔草や薬草について書かれた本である。
封印の仕事の前に魔法書について説明しよう。
この世界は魔法がある。魔法が使える人を魔法士と呼ぶ。使えるか使えないかは、空中や地中の魔力を集められるか否かで別れる。たまに体内に魔力を持って産まれる者がいるがごく少数である。
そして魔法士が魔力を込めて書いたのが魔導書である。魔導書と魔法書は違うものであり、同じものではない。
最大の違いは封印機能があるか、無いかである。魔導書を執筆する時必ず製作者は、封印機能を入れる。入れない場合は魔導書が執筆中に込められた魔力が魔力暴走して周りに被害が出るからである。
それに対して魔法書は封印機能が無い訳は、必要が無かったからである。何故必要が無いかと言うと、元々は唯の本だからである。
魔法書とは、何らかの本が魔力の濃い空間に長期間放置されて魔力が込もってしまった本である。そのため封印がないため魔物化や怪奇現象を引き起こす原因になる。
これを防ぐために封印をしなければならない。一度封印すれば魔法書は唯の本に戻り、一般の人々に貸すことが可能になる。それをするのが司書の仕事である。
封印する方法は、魔法書の表紙に司書に貸し出されているハンマーに魔力を込めて叩くことである。するとハンマーの叩く面に刻まれた魔法陣が発動して本の中に入ることができ、本の中の魔物や登場人物を倒すことで封印が完了する。
本の中の時間は、本の外の時間とズレており、中の1日が外の1時間となる。そのため中で場合によっては一週間ほど過ごす場合がある。
さらに、中で死んだ場合は現実でも死ぬためかなり過酷な仕事である。本から出るには封印を完了させるか、生まれつき魔力を持っている人が体内の魔力を消費して脱出するしかない。脱出した場合は封印はやり直しである。本の中での身体能力、装備品は現実の体と基本的には同じである。しかし、魔法書によるが物によっては、常に毒がまわる世界などの本ごとの特徴があるため、タイトルなどをよく見てから装備を整えて封印作業に入ることになっている。以上のような仕事のため、1日の封印のノルマは一冊である。今日の本は特に危険の無い世界だと思われる本のため、気楽に行こうと思う。
それでは行ってきます。