032 緩やかに流れる。*R15。
もう、このJAZZな空気で突っ走ります。
脱字修正しました。
「心配しないで下さい」
何を!?すっかり酔いが醒めたけど、代わりに動揺しまくってるよ!
熊さんが掛け布団をめくる仕草をします。私、敷いちゃってますからね、ちょっと起き上がってアシストしました。意外と冷静。布団を引っ張り出すと、熊さんは私の肩を優しく押します。私は、ポスリと枕に埋もれました。と、布団がふわりと胸元まで掛かり、熊さんがベッドサイドに座ります。
「ゆっくり寝ましょう。あれくらいの量でしたら、寝入る頃には酔いも醒めるでしょうし……」
「酔いはとっくに醒めましたよ!」
あれ?これ失言?ほんわかしてた目が…なんか、え?視線が熱くなりましたよ!?これが世に言う熱をはらんだ目って奴ですか!?
「リリー…、そんなことを…言わないで下さい……」
ゆっくりと、熊さんの顔が近づきます。吐息が交錯する距離、動揺していた心が、違う動きで私の胸を叩きます。
「私は、貴女との関係を酒の勢いにしたくない。だから、貴女は酔っていて、私はそんな貴女の横で寝るだけで満足するんです……だから……」
私は、酔っているということにして欲しい。そういうことですね?でも、それは出来ない相談です。だって、なんだか…胸がきゅぅってするんです。感じたことの無いこの締め付けられる感覚。愛しい、けれど切ない。そんな想いなんだと、胸が私に訴えかけるんです。
「フィオ様……、私…酔ってません」
もしかすると、雰囲気に流されているのかもしれないけど、でも、そうじゃないと、私を信じたい。ううん、信じているから、きっとこの想いは……
「っ…リリー……」
力強く背中に差し込まれた腕が、私を抱き竦めます。耳元で響く声は、あまりにも苦しそうで、私はゆっくりと大きな背中に腕を回します。
「そういえば私たち、キスもまだなんですよね?」
そんな事実に気付くと、何故かクスリと笑えました。
「キス……?」
拘束が解けて、二人の距離が少し離れます。私は背中に添わせていた手を自分の口元に寄せて、人差し指で唇を押さえます。
「口付けのことです」
「……そうですね。今は、もしかすると貴女に『キス』をする好機なのでしょうか?」
フィオ様は、その穏やかな瞳に熱をはらんだまま、私の唇に視線を落としました。
「それは…フィオ様が考えてください」
「そう…ですね……」
そのまま、私が目を閉じると程無くして、ぎしりとベッドが鳴る音。私の腰を挟むように跨がれたのか、少しベッドが沈み、そして少しかさついた、暖かく柔らかな感触が唇に落ちてきました。
「ふふっ」
唇が離れて、私は思わず笑います。
「…………?」
「おひげが、ちょっとくすぐったかったです」
「あ、あぁ……すいません」
「いいえ、この熊さんのもじゃもじゃのおひげ、私好きですよ」
そう言いながら、初めてフィオ様のヒゲに触れます。手よりも先に唇で感じたそのヒゲの感触は、思ったよりも柔らかくてちょっと驚きます。
「でも、いつかフィオ様の素顔を見てみたいですね」
「がっかり…するかもしれませんよ?」
「いいえ、絶対そんなことにはならないと思います」
私は両腕を伸ばして、フィオ様の首元に絡めます。
「だと…いいのですが……」
そう言いつつ、もう一度落ちてきた唇は、軽く触れるだけでは終わらずに、私の下唇を捉え、甘く噛んできます。ひげが少しくすぐったくて、でも唇から胸や頭に痺れが広がります。ゆるく口を開けると、それを逃さずフィオ様の舌が侵入してきます。その動きはフィオ様の心を映すように、優しく少し戸惑いをみせるような動きで、こんなキス自体初めてだった私に、安心感をくれます。
「…んっ……」
フィオ様の動きに答えることも出来ず、私はちょこっと冷静な部分で確か鼻で息をするんだっけ?なんて思いながらそれを実行しようとするのですが、頭と体が繋がらず段々と息苦しさに喘ぐように胸を震わせます。
「……っあ…はぁっ……」
「あ…すいません……」
「…もうっ……逆に恥ずかしくなりますから、謝らないでください」
「すい…あぁ、いえ……」
穏やかで、それでいて緩やかな熱を帯びた空気。私はほんのり笑いながら、フィオ様の髪を撫でます。ひげも柔らかかったけれど、髪の毛はもっと柔らかいです。気持ちよくて、耳元に指を差込み、梳いてみます。長めの髪を後ろで一つに縛っているので、ほんの少し纏めていない部分だけですが、さらりと髪が指の間をすり抜けてはらはらと落ちていきます。
「くすぐったいですね」
止めようか聞こうとすると、独り言だったのか、フィオ様がもう一度私に軽くキスをして、そのまま唇を下へ下へと落としていきます。唇から頬へ、耳にリップ音が響き、身をよじりましたがそのまま唇は首筋を。そして鎖骨をちろりと舐められ、思わず声が漏れました。ひげのくすぐったさ半分、まだ知らなかった感覚が半分です。
布団がお腹近くまで捲られ、フィオ様の左手が私の腰を撫ぜつつ、舌が鎖骨から胸元へと降りてきます。肘をつきつつ右手が私のワキから、胸の下部分を撫で、中心からデコルテ、そして包むように右胸を。服越しに顔を私の胸元に埋め、跨るようにしていた格好から、右足を私の足の間へと差し込みます。
「実は…恥ずかしい話しなのですが……」
やんわりと、頂点を避けながらも右胸を撫でつつ顔を見せないままフィオ様が口を開きます。
「私は、エレースに嫉妬していて……その、貴女の……」
その言葉の途中で右胸の頂点が布越しに手の平で撫でられ、私は思わずビクリと体を跳ねさせます。
「っん……、私の……?」
少し、面を上げ、目元と耳を真っ赤にしながら、困ったようにフィオ様が笑います。
「いえ……」
私にそう返しつつ、フィオ様が親指の腹で硬くなりだした部分を転がすように撫で続けます。じんわりと痺れるような、痒いような……これが感じるということなのでしょうか?無言で揉んだり撫でたりするフィオ様に、やっとさっきの言葉の続きを理解して、やっぱり私はクスリと笑ってしまいました。
「……?」
「エレースちゃんには大盤振る舞いしてますが、たぶん私のソコはフィオ様のモノですよ」
「…あっ……」
意図を理解して、フィオ様が手を止めます。
「私たちに…子供が出来たら……」
「んー、レンタルですね」
「れんたる?」
「貸すってことです。基本的にフィオ様ので、私たちの子供には必要な時期まで貸すってことで」
「……、どこまで……私のモノになるんでしょうか…」
返答を求めない問いかけに聞こえたので、答えないでいると、フィオ様は止めていた動きを再開します。掠る程度に撫でられ続けていた左の腰元はなんだかムズムズするし、胸は気持ちいいという感覚を覚え始めたのか、もう少し強い刺激を待っているような……?
私が身を捩ると、フィオ様は胸元のレースを噛んでゆっくりと下げていきます。なんですか、その高等技術……スルスルと下がっていくネグリジェが立ち上がっていた部分に引っかかり、それが恥ずかしくて私は両手で顔を隠します。と、少し強く服が引かれ、胸が露になりました。
舌が、じらすように一番感じるのであろう部分を避け…避け……ちょ、くすぐったい…!雰囲気ぶち壊しになるから耐えなきゃ!!
「……んぅ……」
笑いそうになるのを堪えていると、変な声が出ます。そしてその変な声をフィオ様が勘違いして、ますますくすぐったい事態になってしまいます。
「…うぅ…ダメ……、ダメっ……!」
違う!違うんですよ!駄目だったら!!違うのぉおお!もう無理!!!
「ぷはっ!はははっ!ダメ!くすぐったっ!ははっ!」
フィオ様が、私の笑い声に固まります。
「…っ、ごめっなさい……、途中まではちがかったんですけど……、ひげが素肌に触れると…くすぐったくてっ……」
「あ、あぁ……すいません……」
「あ!いや、こっちこそ、すいません!」
「いえ、いえいえ……」
と、フィオ様が返事を返しつつ、引き下げられていたネグリジェを上に引き上げてくれます。空気打ち壊しちゃったよ……
「……今日は、もう休みましょう」
フィオ様は布団を捲って、私の左側に潜り込むと、腕を私の首下に差し入れオデコに軽くキスをします。
「ほんと、すいません……」
「いえ、急ぎ過ぎる必要はありませんからね」
左手で私の髪をなで、フィオ様が「おやすみなさい」と呟きます。私も、申し訳ないと思いつつ、返事を返して眠りについたのでした。
~ちょこっと、サイド・熊さん~
(ヒゲを剃ろう)
私はそう、決意した。
恥ずか死ぃいいいいいいいいいい
なんか首周りが痒いぃいいいいいいいいい!!!
一人称で書くから余計恥ずかしいんだよ。
そして、文才が無い。わかっていたが無い。




